一般財団法人 阿部 亮 財団

千葉市動物公園様と小児病棟を オンラインでつなぐイベントを実施しました。

ジャパンハートから活動報告が届きました

千葉市動物公園様と小児病棟をオンラインでつなぐイベントを実施しました。

今月の活動トピック

10月31日から11月3日まで、
以前よりご参加いただいている形成外科の
藤岡医師のチームがカンボジア入りし、
20件ほどの手術を行いました。
今回は藤岡医師の手術を受けるために
ラオスからもチャンペンちゃんという女の子が
カンボジア入りし、
無事に顔の手術を終えて帰国しました。
新しい臨床検査技師が加わりました。
カンボジア人のチュンリー技師。
首都・プノンペンにある研究機関で
臨床検査技師としてのキャリアを
スタートさせましたが、
臨床の現場で患者さんと直接関わることや
日本人と一緒に働くことに魅力を感じ、
ジャパンハートへの参加を決めたそうです。
ジャパンハート公式HPの
「臨床検査技師だより」でも
詳細をお届けしています。
11月11日に首都プノンペンにて開催された学会で、
小児科の嘉数医師と藤井看護師が登壇しました。
今回の学会は、APSARAというカンボジアを中心に
医療教育を行っている団体により主催され、
嘉数医師は小児がん治療について、
藤井看護師はこれまでのキャリアについて
講演しました。
​ 11月15日、レッサーパンダの風太君で有名な
千葉市動物公園様と小児病棟を
オンラインでつなぐイベントを実施しました。
レッサーパンダやチーターなど、
初めて見る動物ばかりで
子どもたちにも大好評でした!
カンボジアで活動するアートクリエイター集団
「Social Compass」の皆様が4か月ぶりに
病院に来てくださり、
アートイベントを実施しました。
今回の教室は2週連続で、1週目は「花」、
2週目は「自分の思う世界を描く」が
テーマでした。
子どもたちが真剣に、
そして楽しそうに取り組んでいたのが
印象的でした!
11月24日から27日まで岡山医療センターの
小児外科医・中原医師がカンボジア入りし、
手術活動を行いました。
卵巣のがんと闘う12歳の女の子、
ソクンちゃんが手術を受けました。
手術直後はICUでぐったりしていましたが、
数日で元気に病棟を歩けるほど
順調に回復しています。

今月の活動実績 まとめ

救われた命 累計150名 

  • 11月は最高顧問の𠮷岡と岡山医療センターの中原康雄医師がそれぞれカンボジア入りし、
    2回の小児外科手術ミッションを行いました。期間中は小児がんのみならず、
    ヘルニアなど幅広い疾患を対象に手術を実施しました。




がん新規入院患者数 累計67名 

  • 今月のがん新規入院患者数は2名でした。
  • カンボジア国内で最大の小児チャリティー病院が小児の固形腫瘍治療を開始したこともあり、
    小児がん患者の新規受診件数は減少傾向にありますが、
    引き続き他の医療機関とも連携して治療を続けてまいります。




外来診療数 354名

  • 先月はカンボジアのお盆期間と重なったこともあり、外来の診察件数がやや減少しましたが、
    11月は過去最多の354人となりました。
  • 引き続きより多くの方に当院のことを知っていただけるよう努めてまいります。




 

小児入院患者数 31名

  • 11月は𠮷岡ミッションと中原ミッションの二度の小児外科手術ミッションを中心に
    多くの患者さんを受け入れました。
  • ヘルニアなど小児がん以外の疾患を含む幅広い症例に対応しました。




小児手術件数  31件

  • 11月は2回の手術ミッションを中心に多数の患者さんを受け入れいました。
  • また、10月末から11月にかけて日本からボランティア医師の藤岡医師(形成外科)が
    麻酔科医などとチームで滞在してくださり、多くの手術を実施しました。




ノックホウくん(途中経過)

年齢:2歳
家族構成:父、母、姉
病名:腎芽腫
小児三大固形悪性腫瘍(他に神経芽腫と肝芽腫があります)のひとつです。
小児の腎臓に発生する代表的な悪性腫瘍で、小児の腎腫瘍の90%は腎芽腫(ウィルムス腫瘍)です。
幼児に多く、様々な奇形や多くの症候群に出現することがあります。

両親がタイで働いているため、タイで生まれました。
その後タイで生活している中で、2度血尿が出ましたが、薬を飲んで血が止まりました。
しかし、今年の10月にカンボジアに戻ってきて、また血尿の症状が見られたので、
シェムリアップにあるチャリティー病院を受診したところ、
腫瘍があると診断され、当院を紹介されました。

今は症状もなく、元気に過ごしています。
手術で左腎腫瘍を摘出し、腎芽腫と判明したため、術後の化学療法を開始しています。

おもちゃの車で遊ぶのが好きで、好物は卵です。
友達と遊ぶとけんかをしてしまうことが多いので、
一人で遊ぶことが多いそうでが、明るい性格だそうです。
病棟でもいつも笑顔で楽しそうに過ごしています。



ローファンくん(途中経過)

年齢:2歳
家族構成:父、母、(12月に妹が生まれる予定)
病名:神経芽腫
神経の細胞にできるがんです。
小児期にできる腫瘍の中で白血病、脳腫瘍についで多い病気です。
特に、5歳以下の子どもの発症率が高いとされています。
高熱が出て、薬を使っても熱がおさまらなかった上に、
腹痛の症状も出たので、シェムリアップにあるチャリティー病院を受診しました。
CTスキャンをとり、左腎臓に腫瘍があると診断され、当院を紹介されました。

熱はなくなり、お腹の痛みは続いていますが、良くなってきています。
手術で生検を実施した結果、神経芽腫と判明したため、化学療法を開始しています。

好きな食べ物はお菓子や卵、果物です。
ボールや風船で遊ぶのが好きで、
友達と一緒にいるのが好きな明るい子だとお父さんが教えてくれました。



その他の命を救われた患者さん

今月当院での治療により、
命を救うことができた患者さんは
前頁まででご紹介した他に
18名いらっしゃいます。
お名前、疾患名等は次の通りです。
名前 年齢 性別 疾患名
1 エリサちゃん 1歳 多指症/合指症
2 ダリカちゃん 4歳 右前腕腫瘍
3 キムホアンちゃん 4歳 甲状舌管嚢胞
4 ソバンテクくん 4歳 リンパ管腫
5 カニンくん 9歳 ネフローゼ症候群
6 ソバットくん 6歳 停留精巣
7 カクダくん 8歳 包茎
8 カンナちゃん 13歳 後腹膜腫瘍
9 サットパンニャくん 6歳 左停留精巣
10 ソテラくん 1歳 右鼠径ヘルニア
11 ラタナくん 3歳 尿道下裂
12 トラくん 1歳 右鼠径ヘルニア
13 チャナリーちゃん 13歳 左乳房腫瘤
14 ソテロアくん 3歳 右鼠径ヘルニア
15 スカンダくん 3歳 右陰嚢水腫
16 ウイボルくん 3歳 左鼠径ヘルニア
17 ダビットくん 7歳 左停留精巣
18 ビサルくん 8歳 右陰嚢水腫

今月の救われた命

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