寄付の御礼報告
NGOモヨ・チルドレン・センター(以下、モヨ)は、1999年にケニア政府に登録されたNGO団体で、創設者は徳島県出身の松下照美氏です。「生まれた環境のせいで可能性を閉ざされてしまっている子ども」を対象にアフリカ大陸のケニアで支援活動を続けてきました。2022年に松下氏が逝去され、現在は私、佐藤南帆が代表を務めています。
ニッポン放送のラジオ番組「阿部 亮のNGO世界一周!」の出演を機に、一般財団法人 阿部 亮 財団様から施設運営継続のためにご寄付をいただくこととなりました。
ケニアには貧困のため育児放棄されたり、路上で犯罪に手を染めながら暮らすストリートチルドレンが推定30万人いると言われています。
これらの課題に対し、モヨは以下の活動を行っています。
1.児童養護施設の運営
薬物やアルコール依存の親を持つ子どもや、親を亡くした子ども、虐待を受けた子どもなど、居場所がなく路上で生活していた子どもを受け入れ、安全で安心できる生活環境を提供しています。衣食住を提供し、学校に通い、ひとつの家族のように和気藹々と過ごし、安心できる居場所づくりをしています。現在は20名の子どもが施設に暮らしています。
2.薬物使用歴のある子どもの更生施設
経済的な困窮や虐待によって家庭に居場所を失った子どもは路上で生活をするようになります。路上生活では、空腹や眠気、孤独を埋めるために、シンナーなどの薬物を使用するようになる子どもが多くいます。食べ物を買うよりも安価に手に入るシンナーを使用することによって、路上生活でのマイナスな感情を埋めるように薬物に溺れていきます。そんな子ども達を対象にカウンセリングやリハビリテーションプログラムを提供しています。現在は16名の子どもが施設に暮らしています。
3.給食支援
家庭の経済的事情で十分なご飯を食べられない子どもを対象として、公立小学校で34人分の給食を無料で提供しています。空腹を満たし、勉強や遊びにも励めるようになるだけでなく、「ご飯を食べられるから学校にいこう」と、毎日学校に通う強いきっかけとなり、出席率向上に繋がっています。
4.学費支援
成績優秀で、学ぶ意欲も、将来の夢もあるのにも関わらず、経済的な理由で学校に通えない子ども7名に対して、返済不要の奨学金制度を設けています。学期ごとに評価面談を行い、意欲、成績、就学および生活態度などを踏まえて、学費支援の条件を満たしているのかを評価し、支援の継続を検討しています。
小規模な草の根の活動を続けてきたNGOですが、子ども達が生まれた環境の違いだけで、生きる可能性を閉ざされてしまうことのないように、これからも現地で必要な支援活動を続けてまいります。
現状、モヨは、財政的な危機に直面しています。主な原因は「円安」「物価高騰」「ケニアの教育課程の変更による学費増加」による運営資金の増大です。活動を維持するためには、これまで以上に多くの方からご支援をいただかなければならない状態です。
それに対して、会長の阿部亮様より活動継続のための運営費をご支援いただき、子どもたちの衣食住・教育をサポートいただけること、心より感謝申し上げます。
いただくご寄付は子ども達のために大切に使わせていただきます。 こうして応援いただく方がいることを心強く感じ、子ども達のためにより良い活動をしていけるよう精進してまいります。
ご支援をいただき、心より、ありがとうございました。