<こども医療センター>入院の受け入れを開始しました! ジャパンハートから活動報告が届きました 〈こども医療センター〉 入院の受け入れとオペ室の利用を開始しました。 周辺病院との連携が進んだ結果、小児がんの子どもも5名受け入れることになりました。 今月の活動トピック プレイルームで遊ぶ小児がん患者。 免疫が落ちる期間は外出が出来ないためプレイルームで遊びます 絵本やおもちゃで楽しそうに遊んでいます ジャパンハート小児医療センターのオペ室が稼働しました 短期ボランティアさんが「来院する患者さんが少しでも心が癒されるように」と病院の前に花を植えてくれました 小児オペ後初めてのごはん カンボジアでは焼きバナナをおやつに好んで食べます 元気な様子でご挨拶をしていました スレイニァちゃん 年齢:8歳 病名:右前腕横紋筋肉腫…筋肉などの軟部組織にできる腫瘍で、軟部組織のがんの中では小児で最も多くみられる 家族構成:父・母・姉2人・弟1人 赤ちゃんの時に一度がんを発症しオペを受けたスレイニァちゃん。 小学校にも元気に通っており、がんは完治したと思っていました。ところが昨年12月に再発し闘病を続けてきました。お父さんはクーラーの修理の仕事、お母さんはホテルで働いていましたが、闘病の為にお母さんは仕事をやめ、お父さんも2ヶ月休んでいます。おばあちゃんも高齢で働けないため、とても暮らしは厳しい状況です。また、幼い弟はスレイニァちゃんが入院中はおばあちゃんに預けられています。 この半年ほど頑張って治療を続けてきましたが、公立の病院ではお金が無くなり化学治療が続けられない状況でジャパンハートを紹介されて来院しました。当院で緩和ケアとして化学治療と痛みをコントロールするための右腕を切る手術を実施予定です。入院当初は痛みで寝られず、泣いている日々が続いていましたが化学療法が効き、痛みが緩和され先日一時帰宅した際は家族で9歳のお誕生日会が出来るほどになりました。 シンフォアちゃん 年齢:2歳 病名:腎芽腫…小児の腎臓にできるがん 家族構成:父・母 Facebookでシェアされた画像をきっかけに当病院に紹介がありました。シンフォアちゃんはカンボジアの病院を転々とし治療を続けたものの良くならず、さらに親戚中からお金を借りてタイの病院を受診しましたが、病状は悪化するばかりでした。 これまで腎芽腫、神経芽腫などの悪性腫瘍が疑われていましたが、きちんと診断されていませんでした。当院で生検(腫瘍を一部切除して検査に出すこと)を行い、腎芽腫という診断が確定しました。適切な治療で治る可能性が高く、当院で抗がん剤治療を行って腫瘍を小さくした後に、日本の小児外科チームによる腫瘍全摘手術を予定しています。 リマちゃん 年齢:5歳 病名:肝芽腫…子どもの肝臓に発生する悪性腫瘍(がん) 家族構成:父・母・姉・弟 リマちゃんは昨年12月に肝臓のがんを発症し、プノンペンの公立病院で化学療法後、5月に手術を受けました。再発を防止するため術後の化学療法を勧められましたが、お金がなくてできませんでした。 その後、8月には再発が分かり、治療のお金がなく困っていたところを、ジャパンハートを紹介されました。リマちゃんの家族は病院から5時間かかる場所に住んでおり、お姉ちゃんと3ヶ月の赤ちゃんがいます。家は農家なので今まではお母さんも一緒に働いていましたが、今はお父さん一人に任せ、生まれたばかりの赤ちゃんも親戚に見てもらっています。 現在はジャパンハートで化学療法の治療後、年内に手術予定です。 ニロットちゃん 年齢:2歳 病名:やけど 家族構成:父・母 台所で作業をしていた母親が手を滑らせてお湯が腕にかかり、大やけどになりました。 衛生環境が悪いカンボジアではやけどの傷が化膿し細菌が体内に入って大事に至るケースがあります。腕に大きな後遺症がのこる懸念がありましたが来院をかさね、患部は改善されてきています。 オウサくん 年齢:4カ月 病名:胃腸炎による重症脱水 家族構成:父・母 3日前から嘔吐・下痢の症状があり、母親が不安になり病院に来ました。 来院時はすでに高度の脱水状態で意識不明の状態でちょっと遅れていたら死んでいてもおかしくない状態でした。融液と抗生剤で治療し5日間で元気になりました。症状としてはロタウイルス等の感染が疑われます。 2013年の1年間でロタウイルス胃腸炎は小児の全下痢症による死亡の37%を占めると言われており、死亡例や重症症例のほとんどは発展途上国で発生しています。(※)WHOの調査データより 今月の救われた命