5月に退院した男の子がフォローアップ検査で来院、元気な姿を見せてくれました。
ジャパンハートから活動報告が届きました
5月に退院した男の子がフォローアップ検査で来院、元気な姿を見せてくれました。
今月の活動トピック
今月の活動実績 まとめ
救われた命 累計170名
(6月単月 20名)
- 今月は27日から最高顧問の吉岡秀人が
カンボジア入りし、
手術活動を開始しました。
6月30日までの時点で4件の小児手術を実施しました。 - カンボジア国内にてデング熱が流行しはじめ、
当院でも7名のデング熱患者さんを
受け入れました。
がん新規入院患者数 累計78名
(6月単月 8名)
- 直近半年における小児がんの新規入院患者数は、
おおよそ6名~9名の間で
推移しており、
今月も8名と横ばいとなりました。
外来診療数 206名
- カンボジア国内で新型コロナウイルス感染症が
流行していた前年の同月と比較すると大幅に増加し、
コロナ禍前までの水準に戻ってきています。 - 現在、カンボジア国内ではデング熱が流行しており、
6月5日にはカンボジアの保健省がデング熱の警告を呼びかけました。
ジャパンハートこども医療センターにおいても
7名のデング熱患者さんを受け入れました。
入院患者数 20名
- 当院での治療を開始してから
5年目に入りました。
カンボジア国内で新型コロナウイルス感染症が
流行していた前年の同月と比較すると
13名増加した20名の
新規入院を受け入れたものの、
コロナ禍前と比べるとまだ下回っています。
手術件数 10件
- 6月27日に最高顧問の吉岡秀人が
カンボジア入りし、翌28日から集中的な手術活動を
開始しました。
6月末時点で4件の小児手術を実施しました。
今回の手術活動は7月10日までの予定です。 - 小児がん以外
(下の表では「その他」として集計)でも
胆道閉鎖症など高度な技術が必要な
手術を実施しています。
リヤちゃん
年齢:1歳 1カ月家族構成:父、母、祖父、祖母、姉(5歳)
病名:左腎芽腫
腎臓にできるがんです。
たいていの場合、小児の腹部にしこりができ、
腹痛、発熱、食欲不振、吐き気、嘔吐もみられます。
治療では、手術、抗がん剤治療、
ときには放射線療法が行われます。
お腹の張りに気づき、国内最大の
チャリティー病院を受診しました。
検査の結果、腎臓に腫瘍がある事がわかり、
当院へ紹介となりました。
お母さんは、転院すべきか悩んでいたそうですが、
知り合いの小児がんの子どもが
当院で治療した事があり、
よい病院であったと背中を押してくれたため
当院への転院を決断したそうです。
入院中は、女の子の人形やレジのおもちゃなど、
家から持ってきたお気に入りのおもちゃで
遊ぶことが多いそうです。
給食についてお母さんに尋ねると、
「とてもおいしい!ありがとう!」と
笑顔で答えてくれました。
ライラちゃん
年齢:6歳家族構成:父、母、妹、弟
(おばあちゃんが付き添っており
兄弟の年齢は不明)
病名:副腎神経芽腫
神経の細胞にできるがんです。
小児期にできる腫瘍の中で白血病、
脳腫瘍についで多い病気です。
特に、5歳以下の子どもの
発症率が高いとされています。
発熱やお腹の痛みといった症状があったため、
国内最大のチャリティー病院を受診しました。
治療を受けましたがよくならず、
当院へ紹介となりました。
生検の結果、神経芽腫であったため、
抗がん剤の治療を開始しています。
この病院で治療をしてから、調子が良くなり
毎日プレイルームで遊んでいるそうです。
給食もたくさん食べる事ができていると
話してくれました。
パニャくん
年齢:13歳家族構成:父、母、姉3人、兄3人
病名:縦郭リンパ腫
リンパ腫とは血液がんの1つで、
白血球の中のリンパ球ががん化したものです。
リンパ系の組織や臓器は全身にあるため、
リンパ腫は全身の部位で発生する可能性があります。
せきと熱があり、プノンペンにある
私立のクリニックで肺に異常がないか
検査を行いました。
しかし、原因がわからなかったため
国内最大のチャリティ病院を受診。
悪性腫瘍と判明し、当院へ紹介となりました。
生検の結果が出次第、
抗がん剤の治療を始める予定です。
好きな教科は国語。
入院中は家族と電話をしたり
スマホでゲームをしたりして過ごしているそうです。
ロタナくん
年齢:6歳家族構成:父、母、弟
病名:左眼窩横紋筋肉腫
横紋筋肉腫とは骨、筋肉や脂肪といった
軟部組織にできる悪性腫瘍です。
学校で友達とぶつかった際に、
目が腫れたため近所の病院を受診しました。
その結果、悪性腫瘍とわかり、
プノンペンの病院で一度手術を受けました。
その後、シェムリアップにある小児病院に転院。
生検の結果、横紋筋肉腫と判明し
当院へ紹介となりました。
キムランちゃん
年齢:1歳1カ月家族構成:父、母、姉(7歳)
病名:肝芽腫
肝臓にできるがんです。
治療では、手術、抗がん剤治療、
ときには放射線療法が行われます。
乳を飲ませるときに嘔吐したり、
お腹の右側にしこりがみられたりしたため、
異変に気が付き病院を受診しました。
プノンペンにある国立小児病院で
化学療法(抗がん剤)を4コース受け、
そこで手術ができなかったため
当院へ紹介となりました。
当院で抗がん剤治療を行い、
肝腫瘍は縮小したため、
吉岡秀人による手術活動で
腫瘍を全摘する予定です。
ソムナーンくん
年齢:4歳家族構成:父、母、6人兄弟
(ソムナーンくんは上から5番目)
病名:左腎腫瘍
腎臓にできるがんです。
たいていの場合、小児の腹部にしこりができ、
腹痛、発熱、食欲不振、吐き気、嘔吐もみられます。
治療では、手術、抗がん剤治療、
ときには放射線療法が行われます。
便が出にくかったり、血尿が出たりした事から
異変に気が付き、
国内最大のチャリティー病院を受診。
その後、当院へ紹介となりました。
術前の抗がん剤で腫瘍が小さくなったため、
吉岡秀人による手術活動の際に
腫瘍を全摘する予定です。
車やバイクのおもちゃで遊ぶのが好きだそうです。
また、ヒーローの書いてある
マントのついた服がお気に入りで、
インタビューが行ったときにも
広げて見せてくれました。
テスニンちゃん(途中経過)
年齢:1歳7カ月家族構成:父、母
病名:右副腎神経芽腫
神経の細胞にできるがんです。
小児期にできる腫瘍の中で
白血病、脳腫瘍についで多い病気です。
特に、5歳以下の子どもの発症率が
高いとされています。
お腹の張りと食欲がなくなったため、
不安になり地元の病院を受診しました。
処方された薬を飲ませましたが、
症状が良くならず国内最大の
チャリティー病院を受診。
お腹に腫瘍がある事がわかり
当院へ紹介となりました。
生検の結果、神経芽腫と判明し、
抗がん剤治療を開始しています。
お母さんは「前は座れないほど
症状がひどかったのですが、病院に来てからは
よくなり今は座ることもでき、
楽になっています。」と話してくれました。
入院中は近くの患者さんと遊んでいるそうです。
その他の命を救われた患者さん
今月当院での治療により、命を救うことができた患者さんは
前頁まででご紹介した他に14名いらっしゃいます。
お名前、疾患名等は次の通りです。
全員、無事に回復し退院することができました。
名前 | 年齢 | 性別 | 疾患名 | |
---|---|---|---|---|
1 | スレイリンちゃん | 11 | F | 右ももの腫瘍 |
2 | ソペアヘロウくん | 2 | F | 包茎 |
3 | リザちゃん | 12 | F | デング熱 |
4 | ソニーくん | 12 | M | デング熱 |
5 | ヴィタちゃん | 5 | F | デング熱 |
6 | チュンリーくん | 7 | M | デング熱 |
7 | セイハくん | 13 | M | デング熱 |
8 | ソルマちゃん | 1 | F | 敗血症 |
9 | ラクスメイちゃん | 5 | F | デング熱 |
10 | マカラくん | 1 | M | 神経芽腫 |
11 | カルナちゃん | 15 | F | デング熱 |
12 | プーくん | 1 | M | 肝臓 過誤腫 |
13 | 赤ちゃん | 生後すぐ | F | 早産 |
14 | ヌーンちゃん | 1 | F | 神経芽腫 |
来院から1週間は別室にて隔離を行いながら治療にあたっています。
以上14名は入院期間が1週間に満たないため、
インタビューが実施ができていない事を何卒ご了承くださいませ。