一般財団法人 阿部 亮 財団

NPO法人 日喉連へオンライン設備寄贈しました。(下半期活動)

NPO法人 日喉連へ
オンライン設備寄贈しました。
(下半期活動)

 

~ 一般財団法人 阿部 亮 財団様より日喉連に対しオンライン設備寄贈 ~


2022年2月に御財団の助成によりオンライン訓練に必要な設備機器を日喉連傘下の3団体に設備しました。
計画では、東京の銀鈴会が主導し、2団体にオンライン訓練のノウハウを伝授・指導で担当者の育成によりオンライン訓練を実施するものです。
銀鈴会は8月に上期報告しましたとおり、オンライン設備を十分に有効活用しております。
他2団体、大阪:阪喉会、神戸:神鈴会は、ノウハウを蓄積中です。
以下3団体の活動を報告いたします。
なお、3団体の設備費合計は、73万円程です。
当初は設備以外に、銀鈴会のオンライン精通者による他団体への出張指導の費用、Wi-Fi費用、オンラインアプリ費も計画していましたが、指導はオンラインで可能、アプリは当面時間制限のある無料版、Wi-Fiは3団体ともWi-Fiが使える施設での活動のため、費用が発生しませんでした。
半面、訓練対象者は高齢者が多く、訓練を受けたいがスマホ、パソコンなどの IT機器の取り扱いが不得手のため訓練参加を断念している人が多くいました。
そこでオンラインの設定済みタブレットを複数台用意し参加しやすい環境整備が必要かと思います。

1.銀鈴会活動報告

銀鈴会の活動は、昨年8月に実施状況を報告した以降から変化はありません。
離島 小笠原村参加者は毎週土曜日グループ訓練に参加しております。
オンラン体験談の寄稿がありましたので、ご紹介いたします。
「オンライン発声訓練を受けて」小笠原村役場勤務 大田 泰史氏(49歳)

①使用機器について
オンライン講習への参加当初、私はスマートフォンで参加しましたが、スマホでは画面が小さいため操作性が悪く、接続するまでに苦労しました。
訓練士の先生からご指導を受ける時はやはり画面は大きい方が良いと思います。
私はもともとPCを持っていましたがカメラが付いていなかったため、後付けでWEBカメラを購入しました。
おかげで、今は快適に受講できるようになりました。

②講習の内容
講習時は、実際の教室と同じく、初級では先生と1対1の対面指導、中級ではグループレッスンとなり、他の受講者の様子も見ながら順番にご指導いただく形にな りました。
中級の実教室に参加したことはないのですが、十分に臨場感があります。
恥ずかしさもありますが、同時に一緒に教えを受けられる楽しさも感じられました。

③不便に感じるところ
オンラインの不便さも少しあります。
話者とマイクとの距離感によって、マイクが音を拾わなくなることがあるようです。
入力音量が小さくなると、聴く側では全く音が途切れてしまうことがありますが、これは、マイクを口元に近づけることなどで解消可能かと思われます。
大教室での昼礼時などでも、マイクを通しての音声は比較的良く聞こえていますが、ときどき途切れることがあります。
それでも、総じてオンライン講習で大きな問題はなく、快適に受講することができています。
以上寄稿文

2.阪喉会(大阪)活動報告

今年度は、設備した機材の取り扱いに慣れることを目的としました。
設備した機材と指導員が所有するパソコン、タブレットなどでオンラインテストを行いました。
これを繰り返したことで、オンライン及び発声指導の習熟度を高めることができました。
その成果の中間発表として、昨年10月27日に日喉連近畿ブロック研修会において、オンライン発声教室の実演発表を行いました。
これを通して、オンライン発声教室の実施の目処を立て、来年 1月からは食道発声の中上級教室についてオンラインでの発信をスタートする予定です。

①実績概要は下記の通り
◆ 7月26日14時~16時 担当指導員5名によるオンライン模擬指導
◆ 8月 9日13時~15時 担当指導員4名によるオンライン模擬指導
◆ 8月29日14時~16時 担当指導員5名によるオンライン模擬指導
◆ 9月14日14時~16時 担当指導員5名によるオンライン模擬指導
◆ 9月26日14時~16時 指導員ミーティングでの実績の中間発表
◆ 10月4日14時~16時 担当指導員5名によるオンライン模擬指導
◆ 10月12日14時~16時 担当指導員5名によるオンライン模擬指導
◆ 10月19日14時~16時 担当指導員5名による研修会リハーサル
◆ 10月27日11時30分~12時 オンライン発声教室の実演発表

②オンライン発声教室の実演写真(於:日喉連近畿ブロック研修会)

購入機材
実演趣旨の説明
阪喉会肥後橋教室から研修会会場への
オンライン発声指導を実演中
オンライン画像

3.神鈴会活動報告

オンライン設備は8月22日に整備しました。

設備の設置が完了後に銀鈴会とのオンラインテストを行いましたが、
思うような成果が得られませんでした。
その後発声訓練士同士でテストを繰り返した結果、オンライン訓練が実施可能な段階までに
なりました。
会員に対し参加希望者を募るまでの準備が整いましたが、コロナ感染が収束しない段階で訓練教室参加者が限られ
オンライン実施のアナウスが十分できない状況が続いています。
来年度には発声教室もコロナ禍前の状態になることを期待しオンライン訓練の有効性をPRすることで、会員に対してのオンライン実施を進めたいと思います。

4.今後の課題について

銀鈴会では、新型ウイルスコロナ感染拡大により 2020年4月からオンライン訓練をスタートし、4年目を迎えようとしています。その間幾つかの課題も見えてきました。
日喉連会員は高齢者の割合が多く、オンライン参加のハードルが極めて高いのが現状です。
要因としては、パソコンを使う環境がなく、スマートフォンによる参加希望があるものの、操作に不慣れで参加を諦める会員が多いのです。
そこで解決策としては、日喉連がタブレットを用意し、タブレットにオンライン参加に必要な設定を行い希望者に貸し出す方法で解決されると思います。
ただし掛かる通信料考えるとWi-Fi環境がある会員のみに限定することが望ましいと思います。

5.要望:タブレットの整備

御財団から予算として
1,260,000円
を準備していただきました。
この予算の中には、
①銀鈴会からのオンライン精通者の指導、訓練に掛かる費用
②Wi-Fi環境の整備
③オンラインZOOMの契約
が含まれていました。
しかし、精通者の訓練、指導は、オンラインである程度のことが可能です。
また、現在オンライン使用施設はWi-Fi環境が整っており、かつZOOMアプリは無料版が使えます。
よって未使用予算によりタブレット購入を検討したいと思います。

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