一般財団法人 阿部 亮 財団

2023年度下半期活動報告

2023年度下半期活動報告
(2023.10.01-2024.03.31)

性犯罪や性虐待問題が多く報道されたこともあり、その影響もあってか新しくピアミーティングに参加される方も少し増えたように感じました。
また、SIAb.では相談業務は行っていないのだが、にもかかわらず問い合わせや相談が多くあった。
このことは、当事者が相談できる場所が未だ足りておらず、対策が追い付いていないということであると感じました。
そこで、「やっと上げることができた声」が途切れないように、「孤立」しないように、これまでの活動でご縁のあった方々や機関を適宜おつなぎしました。
ピアミーティング事業は、シブヤ・デイグループが12回、シブヤ・ナイトグループが23回、シモキタ・グループは会場開催を4回、オンラインミーティングを21回、北九州グループ(10月で終了)が4回開催し、延べ196人が参加し、内初参加が29人でした。
なお、運営会議で話し合いのうえ、ピアミーティングは会場開催のみに戻すことになり、よってコロナ禍の対策として始まったZoomによるオンラインでのピアミーティングは有料プランの契約期間終了(2月末)をもって終了となりました。
SIAb.Project事業は、2023年3月下旬に撮影した「回復ってなに?」「回復するにはどうすればいいのか?」「果たして回復できているのだろうか??」をテーマに、当事者や有識者との座談会の動画を、SIAb.のYouTubeチャンネル(https://x.gd/1A2VK)から順次公開しました。
また、2024年3月に新しい動画を撮影し、順次公開していく予定です。

  • 凹らの時代2023 第1部 「真実と修復と解体と」 全6回公開済 


    哲学者で『性暴力と修復的司法』や『当事者は嘘をつく』の著者の小松原 織香さんを迎えて、SIAb.のメンバー3人と「修復的司法」などについて語り合い
  • 凹らの時代2023 第2部 「治療と研究と当事者活動と」 全6回公開済


    精神科医の斎藤 学先生、哲学者 小松原 織香さん、自身が性加害の被害当事者であり加害経験の当事者でもある団九郎さん、SIAb.のメンバー2人で回復や対話について語り合い
  • 凹らの時代Series final 「凹らはみんな生きている」前半編集中


    初めて作成した動画「凹らの時代2013 Series1」で登場した3人で、10年後の現在の語り合い
  • 凹らの時代Series final 「凹らはみんな生きている」後半編集中


    お母さんとなったSIAb.のメンバー4人、それぞれの悩みや思いなどの語り合い

この動画の撮影から見えた課題は、今後しっかりと検討していかなければならないことであり、2024年度以降の活動としていきたいと考えています。
他にも、報道機関の取材依頼に協力や、セルフヘルプグループのプラットフォーム運営をクラウドファンディングで応援しました。
運営会議もほぼ毎月開催することができました。

最後に、ご支援をいただいたことで、安定した活動が続けることができ、10周年記念のプロジェクトに取り組み始めることができました。
心からお礼申し上げます。

【阿部 亮 財団様より活動費のご寄贈・ご寄付】


SIAb.が、2017年に公益財団法人・社会貢献支援財団様による社会貢献者表彰を受賞し、ホームページの「ひとしずく」を通じて、2021年12月に運営メンバー用のパソコンおよび周辺機器などをご寄贈いただきました。
さらに、2022年度から3年間、SIAb.のピアミーティング開催のための貸会議室代と各グループ管理人の交通費)をご寄付いただきました。