一般財団法人 阿部 亮 財団

<こども医療センター>カンボジアに拠点病院をオープンしてから3年が経ちました。

ジャパンハートから活動報告が届きました

カンボジアに拠点病院をオープンしてから3年が経ちました。

今月の活動トピック

九州大学の宗崎先生、武本先生、藤吉先生からなる小児外科チームが、カンボジアで2回目となる手術活動を行いました。小児がん患者さんへの手術2件(シンホアちゃん・スレイカちゃん)のほか、一般小児外科手術を13件行いました。 ​
ジャパンハートがカンボジアに拠点病院(フェーズ1)を オープンしてから3年が経ちました。 (写真は現在の病院の様子を上空から撮影した様子) ​
京都府で行われた日本プライマリ・ケア連合学会学術大会で、院長の神白より、カンボジアにおけるジャパンハートこども医療センターの取り組みを報告しました。
ラリンちゃん(写真)、コンペアくん、ソバンくんの 3名の小児がんの患者さんが、治療を終え無事退院しました。
ボランティアの産婦人科医が来院し、 2件の帝王切開が行われました。
がんと闘う子どもたちに栄養価の高い食事を提供するため、挑戦していたクラウドファンディング企画が無事終了し220名の方から計3,190,000円のご支援を賜ることができました。

スレイカちゃん(途中経過)

年齢:1歳 病名:神経芽腫 家族構成:父、母 2ヵ月前からお腹が張りだし、エコーで何度か診てもらいましたが、異常はないと言われていました。しかし、スレイカちゃんのお腹に確実にしこりができていると思った父親は、近所のクリニックに連れていきました。そこで、肝臓に異常があると診断され、シエムリアップの小児病院を紹介されました。娘を助けたい一心で、紹介先の病院まで連れて行きましたが、そこで撮影したCT検査の結果によると、その小児病院では治療ができないほど、がんが進行していたため、当院を紹介されました。 九州大学の小児外科チームが確定診断と今後の治療方針決定のために必要な生検手術を行いました。大きな腫瘍が肺をすでに圧迫していたため、手術後はしばらく人工呼吸器による管理が必要でした。その後、九州大学の麻酔科医である藤吉先生の協力のもと、無事に人工呼吸器を外すことができ、抗がん剤治療を開始しました。腫瘍が小さくなれば手術をし、放射線治療をする予定です。

ペアップちゃん​

年齢:3歳 病名:左鼠径ヘルニア 家族構成:父、母 1年前から左の鼠径部が腫れはじめました。痛みはなかったのですが、腫れがだんだん大きくなり、心配になった両親が家の近くのヘルスセンターにぺアップちゃんを連れて行きました。そこで働いていた看護師に当院を紹介されたのがジャパンハートの病院を知ったきっかけです。 九州大学の小児外科チームによる手術を受けました。その後、当院は、傷の状態を見たり、痛みのコントロールをするなどの術後管理を行いました。 ペアップちゃんは手術してから3日後に元気に退院することが出来ました。

ヴィラくん

年齢:4歳 病名:デング熱 家族構成:父、母、姉2人、兄 4日間ほど高熱が続き、家の近くのクリニックを受診しました。薬を処方してもらいましたが、熱が下がらなかったため、自宅から近い当院で診察を受けました。   採血をして検査した結果、デング熱であることが分かりました。入院後2日間は38℃~39℃の熱が続き、ご飯を食べられない状態だったので点滴で栄養補給をしていました。入院3日目には症状も回復傾向となり、少しずつ ご飯を食べられるようになりました。

ベスナくん

年齢:8歳 病名:停留精巣(陰嚢の中に精巣が入ってない状態で、男の子の先天的な異常の中でもっとも頻度の高い疾患) 陰嚢に精巣がおりてこないままの状態が続くと、精巣がんや、不妊の原因となると言われており、日本では2歳までに手術することが望ましいとされている症状です。しかし、ベスナ君はこれまで手術を受けることが出来ずにいました。 今回九州大学の小児外科チームにより手術を受けることが出来、手術の3日後に無事退院することが出来ました。 ※プライバシー保護のため顔写真の掲載を控えさせて頂きます。

パネットくん

年齢:8歳 病名:肺炎(肺炎は、ウイルス、細菌、真菌などの感染源を吸い込み肺が侵されることにより発症する、命に関わる病気です。世界の小児における主な死亡原因の一つです。) 家族構成:祖母、父、母 来院する5日前から咳、熱の症状が続いたために病院を受診したところ、肺炎と診断されました。以前も喘息で当院に入院したので、今回が2回目の入院だそうです。入院中は抗生剤で治療を行いました。

チャンタちゃん

年齢:1歳 病名:けいれん重責 家族構成:父、母 全身けいれんの状態で病院を受診しました。抗けいれん薬を投与して止まっても、しばらくするとまたけいれんを繰り返していました。脳の画像検査や髄液検査が必要になるため、医師と看護師が同行して呼吸を補助しながら救急車でプノンペンの小児病院へ搬送しました。

ファニットくん

年齢:9歳 病名:転落による頭部外傷 家族構成:父、母、兄弟 ウドン山のすぐ近くに位置する当院に搬送されました。到着時はぐったりしており、頭部に大きな打撲がみられ、時々ぼーっとして意識が遠のく様子がみられました。初期治療は当院で行いましたが、頭部を強く打っており、頭の中で出血している可能性もあるため、CT検査など高度な検査を行える病院へ救急車で搬送しました。

ソペアちゃん

年齢:6歳 病名:動物咬傷 家族構成:父、母 実家で飼っていた犬に顔を近づけたところ、顔をかまれてしまい、顔面に大きな傷を2か所負い、当院へ搬送されました。 至急、消毒し、傷口を閉じるため縫合しました。 狂犬病*のワクチンを打たなければならないことを伝え、ワクチンを保有する施設に紹介しました。 *狂犬病…犬あるいは動物だけの病気ではなく、人を含めた全ての哺乳類が感染します。発病すると治療方法がなく、ほぼ100%死亡する極めて危険な感染症です。噛まれる前の狂犬病ワクチンの接種や噛まれた直後にワクチンを数回接種することで、発病を予防できます。噛まれてから24時間以内に1回目のワクチンを接種しなければなりません。

ピサックくん

年齢:5歳 病名:交通外傷 家族構成:父、母、年下の兄弟 オートバイに父・母・年下の兄弟の4人乗りで移動していたところを、正面から来たオートバイと正面衝突しました。この事故でピサックくんと母親が重症を負いました。事故現場の近くに位置していた当院へ、ピサックくんは救急搬送されました。当院では、止血を行い、内臓の損傷がないかエコーで確認をしました。事故によって骨折していた脛(すね)のあたりを固定しました。また、頭部も激しく打った跡があったため、精密な検査が必要であると判断し、プノンペンのCT検査を行える病院へ救急車で搬送しました。

サンくん

年齢:13歳 病名:悪性腫瘍 家族構成:父、母、兄、妹、弟 4月の中旬ごろからお腹が痛み始め、遂には学校に行けなくなるほど痛みが増していました。 プノンペンのチャリティー病院に行き、CT検査を行った結果、腹部の悪性腫瘍が疑われました。その病院では治療ができないため、別の病院を紹介されました。しかし、高額な治療費を払えず、行くことが出来ずにいたところを、親戚の子どもが以前受診したことがあったというジャパンハートこども医療センターを紹介され、自宅から2時間かけて来院しました。 入院中は、がんの正確な診断をするため、生検の手術の手配を行い、手術の日までは痛み止めで痛みをコントロールしたり、お腹にたまった水を抜く治療を行っていました。検査し診断するための手術を数日後に控えたある日、家族から伝統療法に切り替えたいという強い要望があり、子どもを家に連れ帰ってしまいました。その後も病気と治療についてご家族に説明を重ねましたが、ご家族の意思は変わらず、退院となりました。

スレイトーイちゃん​

年齢:10歳 病名:交通外傷 家族構成:父、母、年下の兄弟2人 オートバイに母と年下の兄弟2人とスレイトーイちゃんの4人で乗車し移動していたところを、後ろから来たオートバイと接触し兄弟3人が道路に投げ飛ばされてしまいました。この事故で、スレイトーイちゃんが無意識の状態で当院に運ばれてきました。救急処置を施していたところ、意識を取り戻しました。当院で意識を取り戻すまで30分以上経過しており、頭部を打った跡もあったため、脳に障害が起きてないか精密な検査が必要であると判断しました。内臓の損傷がないことをエコーで確認をした後、プノンペンのCT検査を行える病院へ救急車で搬送しました。 大人数が乗車したバイクによる交通事故が後を絶ちません。

パニャくん​

年齢:8歳 病名:太ももの膿瘍 家族構成:父、母、兄、兄、妹、弟 右太ももに痛みがあり、近所の人からジャパンハートの病院について教えてもらい、自宅から30km離れている当院の連携病院で診察を受けました。痛み止めを処方されましたが、痛みが持続したため再受診したところ、当院に紹介されました。右太ももの深いところに膿瘍を形成しており、手術室で切開排膿しました。

パニャくん​

年齢:8歳 病名:デング熱 家族構成:父、母、兄、兄、弟 来院する6日前から発熱しており、薬局で購入した薬を服用していました。しかし、症状は改善されなかったので、当院で診察を受け、検査をしたところ、デング熱と診断されました。自宅は、当院からバイクで30分ほど離れた地域にあり、友人の紹介で当院を知りました。点滴と薬による治療で症状が改善し無事退院しました。

リンダちゃん​

年齢:2歳 病名:右足の膿瘍 家族構成:父、母、姉 来院する4日前から熱があり、当院に連れて行ったところ、右足に膿瘍があることが分かりました。父親は、当院の裏で工事を行っていた建築会社の職員であることから、ジャパンハートの病院をよく知っており受診しました。 当院では、針を刺し中に溜まったものを吸引する処置と、抗菌薬を使って治療しました。 入院当初、高熱による熱性けいれんを起こしましたが、治療を終え、元気に退院しました。

カンボジアに拠点病院をオープンしてから 3年が経ちました。

2016年当時

2019年5月現在

今月の救われた命

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