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入院中の10歳の男の子が抗がん剤治療に区切りがつき、今月、無事退院しました。

ジャパンハートから活動報告が届きました

入院中の10歳の男の子が抗がん剤治療に区切りがつき、今月、無事退院しました。

今月の活動トピック

バーキットリンパ腫で入院していたブンリ―くん(10歳)の抗がん剤治療に一区切りがつき、今月、無事退院しました。
地域のヘルスセンターへ出張し、妊婦対象の母親学級を実施しました。新型コロナウイルス感染症の影響で出張型の母親学級が延期となっていましたが、半年ぶりに再開することができました。
心停止した患者さんが突然来院したことを想定した救急救命措置の実践演習を行いました。
入院し生検の手術を受け抗がん剤治療を続けている小児がん患者さんが、無事に3歳の誕生日を迎えることができました。
小児がん病棟でお祝いをしました。
長期入院している患者さんは小学校で学ぶことができないため、空いている時間に職員が算数と国語を教える院内学級の時間を設けています。
9月17日~31日、カンボジアの医療活動を支援するための クラウドファンディングを実施しています。
https://japanheart-crowdfunding.com/

今月の活動実績 まとめ

救われた命 累計15名 (9月単月 7名)

◼ 国内の大きな小児病院数か所から紹介となり、ウィルムス腫瘍、神経芽腫などの患者さんが計7名新規入院しました。
◼ 1週間~15日間のカンボジアの正月の期間があり、外来患者数が減少している中でも、新型コロナウイルス感染の影響もあり、小児がん患者さんの受診人数は変りませんでした。

がん新規入院患者数 累計7名 (8月単月 7名)

◼ 国内の大きな小児病院から紹介となり、肝芽腫、神経芽腫などの患者さんが計7名新規入院しました。
◼ 過去数か月間、新規入院患者数が大幅に伸び続けている理由の一つに、周辺国で医療を受ける代わりに当院で治療を受けることを選んだ患者さんが増加したからではないかと推察しています。新型コロナウイルスの影響により、国外の病院で治療を受けることが難しい状況になりました。そのため、当院により多くの小児がん患者さんが紹介されるようになったと推察しています。


外来診療数 199名

◼ 9月の外来診療件数は199名とほぼ昨年と同水準の人数となりました。
過去数か月と比較し、診療数が減少している理由には、カンボジアのお盆の連休が1週間あったことで、外来診療日数が減ったこと、手術実施日数が減ったことで予定手術で来院する患者数が減ったことが挙げられます。

◼ 先月と比較し、さらに外来診療数が減少している理由には、9月に入り、年間で降水量が最も多い時期に差し掛かったことも挙げられます。連日の雨によって道が塞がり、病院へのアクセスが著しく難しくなる地域が少なくありません。そのような地域に住む患者さんにとっては受診ができなくなる月となりました。


入院患者数 20名

◼ 9月の入院患者さんは、先月同様鼠経ヘルニアなどの予定手術のため入院された患者さんと、膿瘍などの皮膚の感染が悪化した症状で入院する患者さんが多くを占めました。
◼ 8月に引き続き、9月もカンボジアのお盆の連休があったため、外来受診件数が減少したことや、手術を実施できる日数が減り、入院患者数が減少しました。

手術件数 14件

◼ 昨年は夏休みを利用し日本から多くの短期ボランティアに手術を実施していましたが、今年は現地に駐在する日本人ボランティア外科医と当院に勤務する医師とで限られた日数のみ手術を行いました。
◼ ヘルニアなどの外科疾患に加え、がんの全摘や生検の手術なども実施することができました。

スレイレンちゃん

年齢:1歳7か月
家族構成:父、母、6人兄弟の末っ子
病名:ウィルムス腫瘍疑い
腎臓にできるがんです。たいていの場合、小児の腹部にしこりができ、腹痛、発熱、食欲不振、吐き気、嘔吐もみられます。 治療では、手術、化学療法、ときには放射線療法が行われます。

スレイレンちゃんのお母さんは当院に来院する1ヵ月前に少しずつ大きくなっていく腹部のしこりを見て、身体の異変に気が付きました。プノンペンの小児病院を受診したところ、シエムリアップ州のチャリティ病院を紹介されました。しかし、そこではスレイレンちゃんのがんを治療することが難しかったため、当院を紹介されました。そこで自宅のあるラオスと国境を接する州から、車で7時間かけて当院まで治療を受けに来てくれました。
入院し抗がん剤治療を開始しています。治療自体は無料で受けられるものの、お母さんは治療に付き添うため仕事を辞め、お父さんは地元で働きながら他の5人の子どもを養っていく必要があります。今後、治療を続けること自体が、経済的に非常に困難になるとのことでした。当院は、スレイレンちゃんの治療を継続するため家族支援も開始する予定です。



チャンナラットくん

年齢:7歳
家族構成:祖母、父、母、兄2人、妹1人
病名:神経芽腫
神経の細胞にできるがんです。 小児期にできる腫瘍の中で白血病、脳腫瘍についで多い病気です。 特に、5歳以下の子どもの発症率が高いとされています。

チャンナラットくんは、バッタンバン州という当院から車で7~8時間離れた農村部に住む小学1年生です。当院に来院する2か月前から歩けなくなったため、初めて病院を受診しました。以前からお腹に塊があったそうですが、痛みはなく、それまで病院には行かなかったそうです。シエムリアップ州の大きな小児病院で検査を受けたところ、がんの疑いがあることが分かり、当院に紹介されました。現在入院しながら抗がん剤治療を受けています。

新型コロナウイルスの影響で小学校が閉じる前、半年間小学校に通っていたそうです。学校が好きで早く戻りたいと言っていました。


アリラちゃん

年齢:4歳
家族構成:父、母、3人兄弟の末っ子
病名:神経芽腫
神経の細胞にできるがんです。 小児期にできる腫瘍の中で白血病、脳腫瘍についで多い病気です。 特に、5歳以下の子どもの発症率が高いとされています。

アリラちゃんは、当院から車で10時間離れたタイと国境を接する州に住んでいます。当院を受診する8日前から腹痛を訴え、シエムリアップ州の病院を受診しました。そこでがんの疑いがあることが分かり、当院を紹介されました。当院では生検の手術を行い、診断の結果、神経芽腫であることが分かりました。腫瘍は肝臓にも転移し、がんがかなり進行している状態でした。


パットくん

年齢:10歳
家族構成:祖母、父、母、兄、妹
病名:肝臓の悪性腫瘍疑い

パットくんは4年前から肝臓の病気でプノンペン市内のチャリティ病院に通っていました。しかし、ある日自宅で血を吐いたため、病院で検査を受けました。その結果、今度はがんの疑いがあることが分かり、がんの治療を無料で行える当院を紹介されました。
当院では生検の手術を行いました。確定診断の後、治療を行う予定です。


パンニャくん

年齢:5歳
家族構成:父、母、兄、姉
病名:ウィルムス腫瘍
腎臓にできるがんです。たいていの場合、小児の腹部にしこりができ、腹痛、発熱、食欲不振、吐き気、嘔吐もみられます。 治療では、手術、化学療法、ときには放射線療法が行われます。

パンニャくんは当院が位置する州から遠く離れたバッタンバン州在住の、幼稚園に通う5歳の男の子です。今年7月に腹痛のため、シエムリアップ州の小児病院を受診したところ、腎臓に腫瘍があることが分かりました。その病院で腫瘍を摘出する手術を受けましたが、手術の際に腫瘍が破けて、体内にがん細胞が残ってしまいました。このままでは再発する可能性が高いため、再発防止のための治療が必要となり、当院に紹介されました。当院では抗がん剤治療を開始しています。今後、パンニャくんは国内で唯一放射線治療を行える国立がんセンターに当院から通院し、放射線治療も受ける予定です。


バンアーちゃん

年齢:生後9か月
家族構成:祖母、父、母、兄、姉
病名:仙尾部未癌奇形腫
原始胚細胞(原始生殖細胞, primordial germ cell)が胎生期に出現し、成熟した胚細胞(配偶子)になるまでの時期に発生した腫瘍の総称で、仙尾部、縦隔、後腹膜、頭蓋内からの発生頻度が高い。

バンアーちゃんは、生後6か月の時、おしりが赤くなったことがきっかけで病院を受診したところ、おしりに塊があることが分かりました。カンボジア国内最大のチャリティ病院で生検の手術を受けたところ、仙尾部未癌奇形腫であることが分かり、当院に紹介されました。腫瘍が残っているため、当院では抗がん剤治療を開始し、腫瘍縮小後に全摘手術を行う予定です。
バンアーちゃんのお父さんは建築関係の仕事、お母さんは服飾関連の仕事についていましたが、バンアーちゃんの入院をと同時に二人とも仕事を辞め、病院で治療に付き添っています。


サマナットくん

年齢:6歳
家族構成:父、母、兄、弟
病名:肝臓の悪性腫瘍

およそ2年前に腹部が腫れ始め、病院を受診したところ、治療できないと言われ、自宅に戻っていました。それ以来、当院を受診するまでの約2年もの間カンボジアの伝統療法を受けていました。
9月にカンボジア国内で最大のチャリティ小児病院を受診し、検査を受けたところ、肝臓のがんの疑いがあることが分かり、当院を紹介されました。当院では生検の手術を行い、確定診断後、抗がん剤治療を行う予定です。


ソンバットくん

年齢:6歳
家族構成:父、母、祖母、兄1人
横紋筋肉腫
筋肉(骨格筋といいます)に将来なるはずの未熟な細胞から発生したがんと考えられています。 横紋筋肉腫は、軟部組織(骨格筋など)や結合組織や骨から発生するがん(肉腫)の一つです。

ソンバットくんは、昨年末に腹部に不自然なしこりができていることに気づき、今年2月から当院にやってきました。入院から半年間、抗がん剤や放射線治療の副作用や痛い注射にもよく耐えながら、治療を頑張って続けています。がん病棟では他のほとんどの患者さんよりも入院期間が長い上に、年上のため、兄らしい一面を見せるときもあれば、人懐っこい性格でスタッフに甘えたり、同年代の病棟のお友達と一緒に遊んだりする姿がよく見られます。いつも明るい笑顔と元気な姿で病棟のムードメーカーでもあります。計10か月間の抗がん剤治療後に全摘手術を行う予定です。


チャンラくん

年齢:13歳
家族構成:父、母、3人兄弟の長男
病名:首の膿瘍
細菌感染によって皮膚の下に膿がたまる病気で、治療を行わなければ菌が全 身にまわる敗血症を起こし、命が脅かされる危険な状態になります。

チャンラくんは当院から1時間ほど離れた地域に住んでいてが、学校の授業ではカンボジア語が得意な中学1年生です。
チャンラくんの首は、3か月前から腫れていました。2か月前から徐々に腫れが大きくなっていきました。痛みが強かったそうですが、ずっと我慢していたそうです。
しかし、我慢ができないほどに痛みが強くなり、近所のクリニックでエコー検査をうけたところ、膿がたまっていることが分かりました。
そこで、しっかり治療ができる当院の受診を勧められ、来院し入院となりました。当院では切開排膿し、傷口の洗浄と抗生剤の治療を行いました。入院期間中、痛みが徐々に改善し、その後無事に退院することができました。


リナーちゃん

年齢:1か月
家族構成:祖母、母、4歳の兄
病名:血液性の疾患の疑い

リナ―ちゃん家族は当院のすぐ近所に住んでいます。当院の連携病院で産まれ、生後3日間のケアを受けていました。
リナ―ちゃんは、1ヵ月健診を母親の仕事が多忙という理由で受診できていませんでしたが、それから間もなく、全身の皮膚の状態が悪くなり当院を受診しました。
初めは皮膚の感染症を疑い、入院治療を行いました。しかし皮膚の状態は、改善せず、血液検査の結果から白血病などの他の病気が疑われたため、悪化する前に、プノンペン最大の小児病院に搬送しました。



その他の命を救われた患者さん

今月当院での治療により、命を救うことができた患者さんは前頁まででご紹介した他に8名いらっしゃいます。お名前、疾患名等は次の通りです。全員、無事に回復し退院することができました。

名前 年齢 性別 疾患名
1 ソクリ―ちゃん 6 F 鼠径部の膿瘍
2 ノロゼットちゃん 2 F 細菌の感染症
3 ニタちゃん 11ヵ月 F 熱性けいれん



今月の救われた命

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