7月、8月生まれの小児がん患者のお誕生日会をひらきました。
ジャパンハートから活動報告が届きました
7月、8月生まれの小児がん患者のお誕生日会をひらきました。
今月の活動トピック
今月の活動実績 まとめ
救われた命 累計123名
(8月単月 7名)
- 先月に比べて5名増加しました。
救われた命のうち5名が小児がんでした。 - 新型コロナウイルス感染症は
政府指定の施設で隔離治療する事が
定められており、
当院で治療を行う事はできません。 - 先月と比較すると3名増加しました。
カンボジアでの新型コロナウイルス
感染症が拡大した今年の3月からは、
1~5名あたりで推移しています。
がん新規入院患者数 累計4名
(8月単月 4名)
外来診療数 62名
- 先月は新型コロナの影響で2週間以上
休診していましたが、今月は1か月間
診療ができたため、
診療数が大幅に増加しました。 - カンボジア国内において
新型コロナウイルス感染症が
拡大し始めた4月以降、
一番多い138名の外来診察数となりました。 - 8月上旬まで行われた吉岡による
手術活動が終わり、現在では
通常時の手術活動を徐々に
再開しています。
今後は週3日程度の頻度で、
手術活動も行っていく予定です。
入院患者数 1名
- 今月は新規の入院患者数が1名でした。
今年は新型コロナウイルス感染症拡大の
影響により、受け入れを制限しています。
手術件数 10件
- 今月は、小児がん患者さん8件の
手術を行いました。 - 7月19日から8月10日まで行われた
吉岡による手術活動では、
7月の8件に加えて2件の手術を行い、
計10件の手術を実施しました。
- 新型コロナウイルス感染症の影響により
小児がん以外の受け入れを
停止しているため、
例年より手術件数自体は
減少しているものの、
小児がんの手術件数は昨年の
5件よりも増加しました。
スレイトーチちゃん
年齢:7カ月家族構成:父、母、兄(5歳)
病名:顎下腫瘍(胚細胞腫瘍)
赤ちゃんの時期(胎生期)に色々な内臓に
分化する能力を持った原始胚細胞
という細胞が、悪性腫瘍になったものと
考えられています。
好発年齢は10歳代から30歳代です。
スレイトーチちゃんは
帝王切開で生まれた時から、
左あごに腫瘍があり、
クンタボパ病院で診療を受けました。
親戚のお子さんがかつて
ジャパンハートこども医療センターにて
喘息の治療を行い治った事から、
親戚に当院を紹介してもらい来院しました。
未院時には左あごの腫瘍が大きくなり
呼吸が不安定でしたが、
すぐに生検と気管切開の手術を行い、
呼吸が楽になりました。
手術・血液検査などから胚細胞腫瘍が疑われ、
抗がん剤治療を開始したところ、
腫瘍は小さくなりミルクも
飲めるようになりました。
腫瘍が更に小さくなったところで
摘出手術をする予定です。
ソカバタイちゃん
年齢:7歳家族構成:父、母、妹(5歳)、弟(2歳)
病名:左足の横紋筋肉腫
横紋筋肉腫とは骨、筋肉や脂肪といった
軟部組織にできる悪性腫瘍です。
遊んでいて転んだ際に左足が
腫れている事に気が付きました。
その後、左足がどんどん腫れていくため、
近くの病院でエコーをしましたが
どのような腫瘍なのかは分からなかったため、
国内最大の小児病院を紹介されました。
その後、アンコール小児病院で
生検を行ったところがんである事が分かり、
当院を紹介され来院しました。
他の病院とは違い、お金が無くても
心から見てくれ、スタッフも優しい、
他の病院よりも
ジャパンハートこども医療センターが1番良いと
言ってくださいました。
左足の付け根のリンパ節にも転移していた
ことが生検で確定したため、
現在は抗がん剤治療を行っています。
スレイメイちゃん
年齢:0カ月ヘルスセンターから分娩に時間がかかっている
と言う理由で妊婦さんが
ジャパンハートこども医療センターに
隣接するポンネルー病院に搬送されてきました。
ポンネルー病院で分娩しましたが、
なかなか出て来ずジャパンハートの
助産師が呼ばれて行くと
赤ちゃんは産まれていましたが、
混濁した羊水を吸い込み呼吸が悪い状態でした。
保温や羊水吸引、酸素投与と言った処置を行い、
赤ちゃんは徐々に元気になりました。
リーヘンくん(途中経過)
年齢:7歳家族構成:父、母、妹(5歳)、弟(2歳)
病名:胸の悪性リンパ腫
リンパ腫とは血液がんの1つで、
白血球の中のリンパ球ががん化したものです。
リンパ系の組織や臓器は全身にあるため、
リンパ腫は全身の部位で発生する
可能性があります。
リーヘンくんはプノンペン在住の
3人兄妹の末っ子です。
入院にはお母さんがずっと付添いを
してくれています。
今年始めより左胸にしこりができ、
息切れもするため3月にチャリティーの
小児病院に行ったところ、
胸の中に大きな腫瘍があると言われました。
リンパ腫疑いにて当院紹介となり、
抗がん剤治療後に一旦腫瘍がなくなったため
退院して外来フォローとなっていましたが、
再び左胸にしこりが出てきたた再び入院し、
今回生検手術を行う事になりました。
正確な診断と治療でリンパ腫は
80%近くが治る病気であるため、
病理検査判明後に抗がん剤治療を
半年程度行う予定です。
リアップくん(途中経過)
年齢:4歳家族構成:父、母、兄(11歳)、姉(9歳)
病名: 仙尾部腫瘍
おしりの骨の部分にできる腫瘍です。
良性悪性どちらの可能性も
考えられる腫瘍ですが、
悪性と診断された場合は、
抗がん剤治療などが必要となります。
リアップくんは、プノンペンの出身で、
お父さんはデリバリーのお仕事をしています。
明るい性格で、車のおもちゃで
遊ぶ事が大好きです。
お尻が腫れている事に気が付き、
クンタボパ病院で生検を行ったところ、
がんである事が分かりました。
カルメット病院にて診療しましたが、
その後当院を紹介されて来院しました。
一度腫瘍を取ったものの再発して来院しました。
今回の吉岡ミッションにて
腫瘍の大部分を切除し、
抗がん剤治療を2カ月行う予定です。