産婦人科の長期ボランティア医師がカンボジア入り、分娩を実施しました。
ジャパンハートから活動報告が届きました
小児病棟の子どもたちに、オンライン動物ツアーを開催しました。
今月の活動トピック
今月の活動実績 まとめ
救われた命 累計100名
(2月単月 15名)
- 今月は、先月の20名と比べて
5名減少していますが、
前年の同月の11名と比較すると
4名増加しています。
小児がん6名、小児がん以外の疾患の
小児患者7名、生後間もない
赤ちゃん2名を救う事が
できました。 - 先月より1名減少の6名の新規小児がん患者を受け入れました。
- 小児がんの新規入院患者数は2021年10年以降、6名~8名で推移しています。
がん新規入院患者数 累計44名
(2月単月 6名)
外来診療数 111名
- 10月以降は、新型コロナウイルス感染症の拡大が落ち着きを見せ
診療件数も増加傾向にありましたが、
オミクロン株の流行により
再び感染が拡大、診療件数が
先月に続き大幅に減少しました。 - 2月6日に地域巡回診療(モバイル診療)を
実施しました。
今回はKampong Ossヘルスセンターと
言うヘルスセンターにて
初めての巡回診療を実施、
77名の患者さんに外来診療を行いました。
入院患者数 15名
- 先月と比較すると減少傾向にありますが、小児がん患者は6名の新規入院と、
先月とほぼ横ばいとなっています。 - 今月は主要な疾患以外 (下の表「入院患者 疾患内訳」における「その他」に分類)の患者が多く、
腸結核、新生児肝炎、腹部奇形腫疑いなど、様々な疾患を抱える小児患者の命を救う事ができました。
手術件数 6件
- 小児がん患者の手術4件を含む
6件の手術を行いました。
手術6件の内、3件は生後1カ月から
1年5カ月の小児の中でも
特に幼い患者さんに手術を
する事ができました。
チャンテッくん
年齢:8歳家族構成:父、母、妹(2歳)
病名:右縦郭頭蓋外胚細胞腫瘍
胚細胞腫瘍は、生殖器(精巣・卵巣)に
発生するものと、後腹膜(おなかの中)、
縦隔(胸の中)、脳(松果体、下垂体)など
性腺外に発生するものがあります。
腫瘍ができる場所によって症状が異なり、
手術や放射線治療、
抗がん剤治療が有効で、
組み合わせて行われます。
1月中旬に右の胸のあたりが腫れて
痛むようになりました。
国内最大のチャリティー病院に行き、
当院へ紹介となったため
車で6時間かけて来ました。
お父さんがチャンテッくんの入院に付き添い、
お母さんはプノンペンに働きに出ているので、
お父さんの姉がチャンテッくんの
妹の面倒をみています。
入院後は抗がん剤治療を行っています。
ペッタイくん(途中経過)
年齢:10歳家族構成:父、母、妹(2歳)
病名:ホジキンリンパ腫
リンパ組織を構成している細胞ががん化して
リンパ節で増え、しこりをつくる
血液のがんです。
首のリンパ節に発生することが多く、
抗がん剤治療や放射線治療を行います。
4年ほど前から右の首の付け根が少しずつ腫れ、
ここ1年で急に大きくなりました。
2022年1月に当院で生検術を行い
一旦退院しましたが、
病理結果がホジキンリンパ腫だったため
再入院して抗がん剤治療を始めました。
車のおもちゃで遊ぶことが好きです。
給食のメニューでは酸っぱいスープが好きです。
ピシモニーくん
年齢:1歳家族構成:父、母、姉(6歳)
病名:肝芽腫
肝臓にできるがんです。
治療では、手術、抗がん剤治療、
ときには放射線療法が行われます。
1月中旬にお腹が痛くなり、
近くのプライベートクリニックに行きました。
エコーをしたところ肝芽腫が
疑われたので当院に転院となりました。
入院後は抗がん剤治療をしています。
3月に吉岡による手術を行う予定です。
お父さんはマンゴー収穫の手伝いをしています。
ピシモニーくんは車のおもちゃが好きです。
嫌いな食べ物はないようです。
ダラシブイーちゃん
年齢:7か月家族構成:父、母
病名:神経芽腫疑い
神経の細胞にできるがんです。
小児期にできる腫瘍の中で白血病、
脳腫瘍についで多い病気です。
特に、5歳以下の子どもの発症率が
高いとされています。
鼻水と熱があり、近くの病院でもらった薬で
症状は改善しました。
しかし、お腹が腫れていることに気が付き、
ヘルスセンターでエコーをしたところ
国内最大のチャリティー病院へ行くよう
勧められ、CT検査などを経て
当院へ紹介となりました。
入院後は抗がん剤治療を始めています。
まだ言葉は話せませんが、
にこにこご機嫌に過ごしています。
お母さんは産後間もないため自宅で休養し、
おばあちゃんがダラシブイーちゃんに
付き添っています。
リーヒエンくん
年齢:3歳家族構成:父、母、妹(2歳)
病名:左眼窩横紋筋肉腫
横紋筋肉腫とは骨、筋肉や脂肪といった
軟部組織にできる悪性腫瘍です。
12月に入り発熱と目の腫れがあり、
薬局で薬を買いましたが治りませんでした。
国内最大のチャリティー病院で左眼の後ろに
腫瘍があると指摘され、
生検術、開頭手術をしました。
生検の結果、横紋筋肉腫と診断され
抗がん剤治療を行うため、
当院に紹介となりました。
入院後は抗がん剤治療を開始しています。
リーヒエンくんは、タイとの国境に接する
バンテアイメンチェイ州から
車で7時間かけて来ました。
明るい性格で、同じ大部屋の同年齢の患児と
一緒によくゲームをして遊んでいます。
赤ちゃん
年齢:生後すぐ病名:新生児仮死、低出生体重
生まれた後、呼吸が弱く
ジャパンハートこども医療センターに来ました。
当院では呼吸をお手伝いし、
その後は元気になりました。
赤ちゃん
年齢:生後すぐ病名:呼吸不全
生まれた後、呼吸が
できていない状態であったため、
ジャパンハートこども医療センターにて
蘇生を行いしました。
その他の命を救われた患者さん
今月当院での治療により、命を救うことができた患者さんは
前頁まででご紹介した他に8名いらっしゃいます。
お名前、疾患名等は次の通りです。
全員、無事に回復し退院することができました。
名前 | 年齢 | 性別 | 疾患名 | |
---|---|---|---|---|
1 | スレイナットちゃん | 4 | F | 熱性けいれん |
2 | バンダくん | 1 | M | 右鼠径ヘルニア |
3 | サンサナちゃん | 1ヶ月 | F | 新生児肝炎 |
4 | スレイボスくん | 1 | M | 扁桃腺炎、腸炎 |
5 | トラくん | 3ヶ月 | M | 腹部奇形腫疑い |
6 | キムチックちゃん | 10 | F | 腸結核 |
7 | ピセーちゃん | 4 | F | 熱傷、創部感染 |
8 | ラユくん | 14 | M | 線維形成性小円形細胞腫瘍 |
来院から1週間は別室にて隔離を行いながら治療にあたっています。
以上8名は入院期間が1週間に満たないため、
インタビューが実施ができていない事を何卒ご了承くださいませ。