一般財団法人 阿部 亮 財団

「オンライン水族館」を実施しました。

ジャパンハートから活動報告が届きました

「オンライン水族館」を実施しました。

今月の活動トピック

昨年の11月から神経芽細胞腫で
入院していたダラくんが退院しました!
今後は定期的にフォローアップを
行っていく予定です。
5月2日から4日で耳鼻科医の留守先生が
活動に参加くださいました。
日常的に当院では診ることができないため、
多くの患者さんが来院し、
診察や手術を行いました。
5月3日から5月6日に
小児外科医の中原先生が当院を訪れ、
4日間集中的な手術活動を実施しました。
期間中は、小児がん2件含む
4件の手術を行いました。
​ 5月4日に声楽家の和嶋さんが当院に来院し、
ミニコンサートを開催してくださいました。
美しい歌声に子どもたちだけでなく、
大人たちも聞き入っていました。
5月13日に沖縄美ら海水族館様と
オンラインでつなぎ、
遠く離れた沖縄の海の生き物をライブで見せる
「オンライン水族館」を実施しました。
クイズなども行い、大盛り上がりでした。
5月22日に最高顧問の
吉岡秀人がカンボジア入りし、
翌23日から26日まで
集中的な手術活動を開始しました。
期間中は、小児がん3件を含む
16件の手術を実施しました。

今月の活動実績 まとめ

救われた命 累計47名 

  • 今月は日本人医師の渡航も多くあり手術数も増加したため、
    救われた命は過去の5月時点の累計人数と比べても最も多い数になりました。
  • 今年はコロナウイルスの影響が下火なり、
    日本から医師短期ボランティアが多く参加いただける予定です。
    より多くの方々に医療を届けていくことを目指して活動していきます。

がん新規入院患者数 累計16名 

  • 今月のがん新規入院患者数は12名。
    昨年よりも多くの患者が入院しました。
  • 昨月はクメール正月もあり、病院へ来院する患者が少ない月でしたが、
    正月明けからは普段よりも多くの患者が受診しています。

外来診療数 317名

  • 開院以来2番目に多い外来患者数となっており、
    直近は小児患者の比率が非常に増えてきています。
  • 他院からの患者紹介も以前よりも増えてきており、
    カンボジア全土から当院に患者が訪れるようになってきています。
    今後も多くの方に当院のことを知っていただけるように努めてまいります。
 

小児入院患者数 32名

  • 日本から多くの医師が渡航してくださったため、
    手術のために入院する患者が増加しました。
  • 小児がん患者の入院数は増加傾向となっております。
    できる限り多くの患者さんの命を救えるように今後も活動してまいります。

小児手術件数  38件

  • 今月は日本研修を修了したカンボジア人医師が初めて小児がんの手術を執刀しました。
  • カンボジア人医師が主体になって取り組めることも増えており、
    現地スタッフの成長が見られた月でした。

ソムナンくん

年齢:7歳
家族構成:父、母、弟
病名:縦隔リンパ腫
リンパ腫とは血液がんの1つで、白血球の中のリンパ球ががん化したものです。
リンパ系の組織や臓器は全身にあるため、リンパ腫は全身の部位で発生する可能性があります。

症状が出始めて最初の3日間は軽度の呼吸困難と痰を伴う咳の症状があったものの、熱はなかったので店頭で購入した薬を服用しました。
しかし改善せず、その後4日目に腰の痛みがが出始めたため、チャリティー病院を受診。
すると、右側に胸水と心嚢液貯留があることが見つかり、吸引を行いました。
CTスキャンの結果、心臓の前の部分に腫瘍があることが分かり、リンパ腫が疑われたため当院へ紹介となりました。

当院で生検を実施した結果、リンパ芽球性リンパ腫と判明しました。
そのため今後は化学療法を継続的に行い、経過を診ていく予定です。

カメラを向けるとにっこり笑顔を見せてくれるソムナンくん。
好きな食べ物を聞くと、ありすぎて決められないとにこにこ笑顔で話してくれました。



ソケマちゃん

年齢:3歳
家族構成:父、母
病名:胸膜肺芽腫
胸膜肺芽腫は肺や胸膜の組織、または両肺の間に位置する臓器の組織に発生する増殖の速いまれな小児肺がんの一種です。
治療方法は抗がん剤治療と外科治療(がんが存在している肺の葉を全て切除する手術)からなります。

2ヶ月ほど前に呼吸困難の症状が現れ、チャリティー病院につれていきました。
そこでCTスキャンを受けたのちに、左下葉に腫瘍があることが判明。
手術で腫瘍を摘出しましたが、すぐに再発してしまい、当院を紹介されました。

今後は化学療法を継続的に行い、経過を診ていきます。

お母さんのことがとっても大好きなソケマちゃん。
2人仲良く遊んでいる姿を目にします。
お母さんは、ソケマちゃんを満足にお父さんに会わせてあげられない事が申し訳ないと言っていました。



サムバくん

年齢:1歳
家族構成:父、母
病名:腎芽腫疑い
小児三大固形悪性腫瘍(他に神経芽腫と肝芽腫があります)のひとつです。
小児の腎臓に発生する代表的な悪性腫瘍で、小児の腎腫瘍の90%は腎芽腫です。
幼児に多く、様々な奇形や多くの症候群に出現することがあります。

お母さんが彼のお腹に痼りがあることに1ヶ月ほど前に気づきました。
プライベートクリニックに行ったところ、腹部腫瘍が認められチャリティー病院へと紹介になりました。
そこでCTスキャンを行い、腎臓腫瘍の疑いがあると診断され、当院へと紹介になりました。

先日腫瘍摘出手術を実施しました。
病理検査の結果を待ち、術後の治療を行う予定です。

病室を訪れるといつも満面の笑みで出迎えてくれるます。
よく遊び、よく笑う、とてもやんちゃな男の子です。



シーホンちゃん

年齢:3か月
家族構成:父、母
病名:神経芽腫
神経の細胞にできるがんです。
小児期にできる腫瘍の中で白血病、脳腫瘍についで多い病気です。
特に、5歳以下の子どもの発症率が高いとされています。

生まれつき右足の麻痺があり、生後一週間ごろからお母さんが彼女の背中の左側に痼りがあることに気づきました。
時が経つにつれ、痼りは大きくなる一方で発熱も伴ったため、チャリティー病院へと連れていきました。
MRIによってお腹から脊髄、背部にかけて腫瘍があることが判明し、神経芽腫の疑いがあると診断され、当院へと紹介になりました。

生検の結果神経芽腫と判明し、治療を開始しています。
今後は化学療法を継続的に行い、経過を診ていきます。

ハンモックに揺られながら、可愛らしい顔を見せてくれます。
今ではすっかりみんなの妹的存在です。



リアクサちゃん

年齢:2歳
家族構成:父、母
病名:​​神経芽腫
神経の細胞にできるがんです。
小児期にできる腫瘍の中で白血病、脳腫瘍についで多い病気です。
特に、5歳以下の子どもの発症率が高いとされています。

2か月前から右目の周りが黒くなりはじめ病院を受診したところぶつけたことによる変色と診断され帰宅。
目を温め改善を試みましたが、目の周りの変色は進行する一方でした。
それだけでなく顎周りも腫れはじめ、チャリティー病院を受診。
そこで検査を受けた後に当院へと紹介になりました。

骨髄検査の結果、神経芽腫と判明。
お腹の中に腫瘍があり、それが目の周りと左あご骨髄に転移したと考えられます。
今後は化学療法を継続的に行い、経過を診ていきます。

同じ病室の女の子と仲良く遊んでいる姿をよく目にします。
カメラを向けるといつもとても可愛らしい笑顔を向けてくれます。



リヤちゃん

年齢:2歳
家族構成:父、母、姉
病名:​​ウィルムス腫瘍の疑い
腎臓にできるがんです。
たいていの場合、小児の腹部にしこりができ、腹痛、発熱、食欲不振、吐き気、嘔吐もみられます。
治療では、手術、抗がん剤治療、ときには放射線療法が行われます。

3週間前、腹部膨張と食欲不振にお母さんが気づきました。
その後症状が悪化してきたため、国内最大のチャリティー病院を受診。
腹部に腫瘍があることが見つかりました。
その後、当院へ紹介となりました。

両側に腎腫瘍があるため、化学療法で小さくしてから腫瘍のみを摘出する予定です。

病院での生活も慣れてきたとお母さんは話してくれました。
リヤちゃんの好きな食べ物はフルーツで、特にパパイヤとスイカが大好物だそうです。



ソクナちゃん

年齢:生後28日
家族構成:父、母
病名:​​神経芽腫疑い
神経の細胞にできるがんです。
小児期にできる腫瘍の中で白血病、脳腫瘍についで多い病気です。
特に、5歳以下の子どもの発症率が高いとされています。

生まれてすぐ腹部膨張が確認でき、その後、日を追うごとに悪化していったので、国内最大のチャリティー病院を受診しました。
そして検査の結果、神経芽腫疑いと診断されたため、当院へ紹介となりました。

生検の結果をもとに今後の治療方針を決定していく予定です。

お母さんはいつも生後1か月足らずのソクナちゃんをいつも温かい目で見守っています。
病院での生活も慣れてきたとお話ししてくれました。



リアクサちゃん

年齢:12歳
家族構成:父、母、弟
病名:​​膵腫瘍
膵臓にできる腫瘍のことを指します。
良・悪性の鑑別診断のため精密検査が必要です。

2か月前に食事後の嘔吐、便秘、食欲不振などの症状があったためプライベートクリニックを受診しました。
しかし症状が良くならなかったため、国内最大のチャリティー病院を受診。
そこで生検を受けた結果、腹部腫瘍を指摘され、当院へ紹介となりました。

開腹手術を実施したところ、膵臓の先の部分に腫瘍を認め全摘しました。
病理結果をもとに、今後の治療方針を決定していく予定です。

ちょっぴり恥ずかしがり屋のリアクサちゃん。
好きな食べ物はオレンジだそうです。



その他の命を救われた患者さん

今月当院での治療により、
命を救うことができた患者さんは
前頁まででご紹介した他に
32名いらっしゃいます。
お名前、疾患名等は次の通りです。
名前 年齢 性別 疾患名
1 ソムナンくん 7歳 縦隔リンパ腫
2 ソケマちゃん 3歳 胸膜肺芽腫
3 サムバくん 1歳 腎芽腫
4 モンコルくん 7歳 扁桃肥大
5 チェングリーくん 7歳 扁桃肥大
6 ブンレンくん 11歳 扁桃肥大
7 チェンロングくん 3歳 扁桃肥大
8 スーシムくん 13歳 扁桃肥大
9 ファクトアくん 6歳 扁桃肥大
10 シーホンちゃん 3か月 神経芽腫
11 セリーボスくん 8か月 左鼠径ヘルニア、停留睾丸
12 ラタナくん 14歳 尿道下裂
13 キムリアンくん 2歳 包茎
14 ヴァーユくん 5歳 陰嚢水腫
15 カカダくん 6歳 陰嚢水腫
16 チャムソンくん 8歳 右鼠径ヘルニア
17 デヴィットくん 3歳 神経芽腫疑い
18 ファラトくん 9歳 停留精巣
19 ラムハくん 4歳 陰嚢水腫
20 リヤちゃん 2歳 両側腎腫瘍
21 リアクサちゃん 2歳 神経芽腫
22 ティアリーチくん 15歳 陰嚢水腫
23 モニーくん 2歳 神経芽腫
24 サラチャイヤくん 10歳 顔面変形
25 リアちゃん 13歳 下咽頭梨状窩瘻
26 ロニーくん 13歳 大腸がん
27 ソクナちゃん 28日 神経芽腫疑い
28 リアクサちゃん 12歳 膵腫瘍
29 メングリーくん 1歳 停留精巣
30 チャンレケナちゃん 1歳 臍帯ヘルニア
31 ニタちゃん 7歳 胸部血管腫
32 ソクセラくん 2歳 停留精巣

今月の救われた命

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