一般財団法人 阿部 亮 財団

フン・セン元首相主催のチャリティサッカーマッチの寄付先がジャパンハート に決まりました。

ジャパンハートから活動報告が届きました

フン・セン元首相主催のチャリティサッカーマッチの寄付先が
ジャパンハートに決まりました。

今月の活動トピック

フン・セン元首相主催のチャリティ
サッカーマッチの寄付先が
ジャパンハートに決まりました。
贈呈式が行われ、30万ドルのご寄付を頂きました。
カンボジアの著名人が集まる
イベントであったため、
カンボジア国内でも注目を集め、
多くの方に知っていただけました。
12日から16日まで
国立国際医療研究センター病院の七野医師が
スタッフへのレクチャーのため、
カンボジアに渡航いただきました。
レクチャーは化学療法、血液と骨髄検査、
そして発熱性好中球減少の3つのテーマで行われ、
多くのスタッフたちが
新しい知見を得る機会となりました。
カンボジア国内で総合飲料メーカーの
Hanuman社が開催したチャリティーライブで
集まった寄付の贈呈式が行われました。
約6万ドルと多額のご寄付となっただけでなく、
ジャパンハートを紹介するビデオなども
作成いただき、広く知られる機会となりました。
​ グローバル人材開発コースの
日本人看護師の吉田さんが
1年間の海外活動を終え、日本に帰国しました。
吉田さんはミャンマーで5か月、
その後カンボジアで7か月、
他にもラオスの手術活動や
能登半島の災害支援でも活動しました。
1年間おつかれさまでした!
20日から24日までジャパンハートの
最高顧問・𠮷岡秀人がカンボジア入りし、
小児がんを含む合計30件の手術活動が行いました。
今回は日本から手術看護学会の看護師2名が
手術の様子を視察されたり、
ミャンマーからも医師が勉強しに来ました。
小児がん患者の手洗いキャンペーンを実施中です。
食事の前に手洗いの習慣がないため、
看護師やインターンが子どもたちに
手洗いを促す活動を始めました。
子どもたちの意志で手を洗う習慣がつくように
今後も工夫しながら継続していきます。

今月の活動実績 まとめ

救われた命 累計64名 

  • 例年と比べ、非常に多くの患者がジャパンハートの病院にたどり着いており、既に昨年よりも約135%増加となりました。




がん新規入院患者数 累計10名 

  • 小児がんの新規入院数は昨年に比べると少ない人数となりました。
    他のチャリティ病院でも小児がんの治療を開始したことが一つの理由と考えられ、
    他院では対応のできない患者は引き続き紹介されています。
  • 現在は紹介数も落ち着き、以前よりも多様な症例の対応に時間を使うことができています。




外来診療数 341名

  • 小児外来数は4月に引き続き高い水準でした。
  • 昨月はジャパンハート最高顧問の吉岡秀人以外に手術や診療のために
    専門医がカンボジアに来ることは多くありませんでした。
    そのため、専門的な患者を多く呼んだわけではなかったが、通常時から多くの患者が集まっていました。




 

小児入院患者数 33名

  • 入院数は高い水準を維持しています。
  • 小児がんの新規入院は5名であり、継続的に多くの患者が訪れています。




小児手術件数  30件

  • 昨年度のどの月よりも多い手術数であり、中でも小児がん手術数が多くなった。
    今回はカテーテル挿入のための手術も多くありました。
  • 手術待ちの小児患者も多くいるため、できる限り多くの手術を行えるように調整を進めています。




ラナちゃん

年齢:2歳
家族構成:父、母
病名:肝芽腫
肝芽腫は、肝臓の組織に悪性(がん)細胞ができる病気です。
小児肝がんの中で最も多く、通常、3歳未満のお子さんが発症します。
治療では、手術、抗がん剤治療、ときには放射線療法が行われます。

症状に気が付いたのは、抱っこをしたときにお腹にしこりのようなものを発見した時です。
痛みなどはありませんでしたが、家の近くのクリニックを受診し、エコーを行ったところお腹に変なものがあると言われました。
そこでプノンペンの小児病院を受診し、生体検査を行った結果、がんであることがわかりました。
しかし、その病院ではそれ以上治療が出来ないと言われ、ジャパンハートに紹介されました。

肝芽腫に対して術前化学療法を3コース実施し、十分に腫瘍が小さくなったため、
吉岡先生の手術ミッションで肝腫瘍切除を実施しました。
術後の経過は良好で、術後3コースの化学療法後に退院の予定です。

ラナちゃんはお友達とサッカーをすることが好きだそうです。
他人と仲良くなるまでに時間はかかりますが、仲良くなるとたくさん遊ぶようになるそうです。



ナロアちゃん

年齢:11歳
家族構成:父、母、兄(2人)、妹
病名:上咽頭がん
上咽頭がんは、上咽頭に発生するがんで、頭頸部がんの1つです。
発生するがんの種類(組織型)は、ほとんどが扁平へんぺい上皮がんですが、
中でも低分化・未分化なものが大部分を占めます。

初めは首の腫れに気がつき、家の近くのクリニックを受診しました。
リンパ節の結核疑いで結核の薬を処方されましたが、腫瘍が大きくなるため、
プノンペンの他のチャリティー病院を受診しました。
生検の結果、上咽頭がんと診断され、ジャパンハートに紹介となりました。

化学療法を継続中です。
今後は放射線治療も行う予定です。

ナロアちゃんはお友達と遊ぶことが大好きな女の子です。
彼女は小説の中の物語の劇をみんなの前で発表することや歌を歌うことが好きだそうです。
ジャパンハートの病院に来てから、すぐに他の患者さんと一緒に遊んでいて、
病院の環境に馴染むのがとても速かったです。



ダラくん

年齢:11歳
家族構成:父、母、姉、弟
病名:肝芽腫
肝芽腫は、肝臓の組織に悪性(がん)細胞ができる病気です。
小児肝がんの中で最も多く、通常、3歳未満のお子さんが発症します。
治療では、手術、抗がん剤治療、ときには放射線療法が行われます。

初期症状は高熱と頭痛、嘔吐でした。
家の近くのクリニックを受診し、採血と点滴を行い、薬を飲みましたが、熱が下がりませんでした。
そのため、エコーを行うと、肝臓に腫瘍が見つかり、
州の大きい病院を受診しましたが治療が出来なかったため、
シェムリアップのチャリティー病院へ行き5日間入院しました。
しかし、そこでは専門外の病気であったため、プノンペンの他のチャリティー病院を紹介されました。

生検の結果、肝芽腫と判明し、ジャパンハートを紹介されました。
3回目の化学療法が終了し、以前より腫瘍は小さくなっています。
十分に腫瘍が縮小したのちに、完全切除を実施する予定です。

ダラくんはサッカーをすることが好きです。
治療が終わったらまたサッカーをしたいそうです。
初めはプレイルームに誘っても恥ずかしがって来ませんでしたが、
今ではプレイルームでよく年下の患者さんと遊んであげている面倒見の良い男の子です。



ソニタちゃん

年齢:3歳
家族構成:父、母
病名:肝芽腫
肝芽腫は、肝臓の組織に悪性(がん)細胞ができる病気です。
小児肝がんの中で最も多く、通常、3歳未満のお子さんが発症します。
治療では、手術、抗がん剤治療、ときには放射線療法が行われます。

初めはお腹が痛いと訴え、プノンペンの他のチャリティー病院を受診しました。
診察しても病名が分かりませんでした。
2週間の経過観察の後、生体検査を行い、がんであることがわかりました。
しかし、その病院では多くの患者がおり、治療までに時間がかかるため、ジャパンハートを紹介されました。

ソニタちゃんには生まれつき黄疸と背骨の骨の異常があり、アラジール症候群という先天性疾患の疑いもあります。
化学療法を行っており、1コース目が終わったところです。

ソニタちゃんはいつも走り回っているそうです。
ひとりで遊ぶことが好きらしく、誰かと遊ぶことは好まないようです。
自分の意志を持っており、芯の強い女の子です。



リーヒンくん

年齢:2歳
家族構成:父、母
病名:神経芽腫
神経の細胞にできるがんです。
小児期にできる腫瘍の中で白血病、脳腫瘍についで多い病気です。
特に、5歳以下の子どもの発症率が高いとされています。

発熱と腹痛、頭痛があり、プノンペンの小児病院を受診しました。
薬を飲み、様子見をしましたが、頭痛が続いたため再受診をし、MRIを行ったところ腹部と胸部、
頭部にも広がる腫瘍を指摘され、神経芽腫の多発転移が疑われました。
治療のためジャパンハートに紹介されました。

状態はよくなってきています。
化学療法を行い、状態がどのようになるか様子見をしている段階です。
化学療法を行いながら今後の方針を決めていきます。

リーヒンくんは車のおもちゃでひとりで遊ぶ事が好きだそうです。
人見知りでありますが、だんだんジャパンハートでの生活にも慣れたのか、
他の子どもたちと触れ合う時間が増えてきました。



ソマリスちゃん

年齢:9か月
家族構成:父、母
病名:神経節芽腫
神経の細胞にできるがんです。
小児期にできる腫瘍の中で白血病、脳腫瘍についで多い病気です。
特に、5歳以下の子どもの発症率が高いとされています。

初めは頭に腫瘍が見つかり、その後他の場所にも腫瘍が出てきました。
いくつかの病院を転々としましたが、様子見と言われるだけでした。
下痢と嘔吐、お腹の張りも見られ始め、エコーとMRIをしてお腹の後ろの部分の腫瘍に加え、肝臓と頭の骨 や皮膚にも腫瘍があることが判明しました。生検が実施されましたが、結果は1か月 後と言われ帰宅していました。
しかし、下痢が続いて十分に水分を飲むこともできないため、結果が出る前にジャパンハートに来ました。

点滴後は状態が少し良くなっています。
ジャパンハートでも生検を実施し、翌週には神経節芽腫という病理結果が出たため化学療法を開始しています。
状態は点滴をしてからよくなりました。
病理検査の結果がでたため、化学療法を始めました。

ソマリスちゃんは人形やおもちゃではなく、日用品で遊ぶことが好きだそうです。
痛みにも強く、我慢強いため、あまり泣きません。
いつもニコニコしていて可愛い女の子です。



その他の命を救われた患者さん

今月当院での治療により、
命を救うことができた患者さんは
前頁まででご紹介した他に
28名いらっしゃいます。
お名前、疾患名等は次の通りです。
名前 年齢 性別 疾患名
ソチアヴォンくん 4歳 右鼠径ヘルニア
ポリンくん 1歳 陰嚢水腫
サリくん 2歳 左鼠径ヘルニア
ソパナロくん 4歳 舌小帯短縮症
リンダちゃん 10歳 首リンパ腫
チャンディくん 6歳 右陰嚢水腫
パンハセーくん 5歳 右鼠径ヘルニア
ヴィトウくん 24日 左陰嚢水腫
ピッタイくん 7歳 右鼠径ヘルニア
10 エングリーくん 3歳 右鼠径ヘルニア
11 デビットくん 11歳 左鼠径ヘルニア
12 ナレチュニーちゃん 3歳 右鼠径ヘルニア
13 レンホーンくん 4歳 左陰嚢水腫
14 チャナックくん 8歳 左陰嚢水腫
15 ヴァンディくん 9歳 左鼠径ヘルニア
16 ナムネンくん 4歳 右鼠径ヘルニア
17 スレイニッチちゃん 7歳 左頬血管腫
18 ダニーちゃん 4歳 左鼠径ヘルニア
19 サムナンくん 8歳 右停留精巣
20 ソフィアちゃん 10歳 左頬血管腫
21 サムナンくん 4歳9ヶ月 包茎
22 ソニタちゃん 3歳 肝芽腫
23 リーヘンくん 2歳 神経芽腫
24 ソマリスちゃん 9ヶ月 神経節芽腫
25 レックーナちゃん 13歳 腎細胞がん
26 ファンハラくん 5ヶ月 神経芽腫疑い
27 メンシエンくん 9歳 左停留精巣
28 ピサくん 2歳 胸部腫瘤

今月の救われた命

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です