小児がん患者の付添いの保護者向けのお茶会を開催いたしました。
ジャパンハートから活動報告が届きました
小児がん患者の付添いの保護者向けの
お茶会を開催いたしました。
今月の活動トピック
今月の活動実績 まとめ
救われた命 累計93名
- 例年と比べ、非常に多くの患者がジャパンハートの病院にたどり着いており、
既に昨年よりも150%を超える増加率を記録しています。
がん新規入院患者数 累計13名
- 小児がんの新規入院数は昨年に比べると少ない人数となりました。
他のチャリティ病院でも小児がんの治療を開始したことが一つの理由と考えられますが、
引き続き他院では対応のできない患者さんの紹介はいただいています。 - 現在は紹介数も落ち着き、以前よりも多様な症例の対応に時間を使うことができています。
外来診療数 363名
- 小児外来数は過去1年で最多人数を記録しました。
- 昨月はジャパンハート最高顧問の吉岡秀人以外にも、
耳鼻咽喉科の留守先生や形成外科の櫻庭先生、藤井先生がお越しくださり、
専門的な診察、手術を行うことができました。
小児入院患者数 35名
- 入院数は高い水準を維持しています。
- 小児がんの新規入院数は3人でしたが、
再入院は7人と、一人一人の患者さんに対するフォローアップも行うことができております。
小児手術件数 31件
- 耳鼻咽喉科、形成外科の先生方が来てくださったため、普段はできないような手術も行うことができました。
- 手術待ちの小児患者も多くいるため、できる限り多くの手術を行えるように調整を進めています。
レッケナちゃん(5月入院)
年齢:13歳家族構成:父、母、弟、妹、祖母
病名:腎細胞がん
腎臓がんは、腎臓の細胞ががん化したもので、腎がんともいいます。
このうち、腎実質の細胞ががん化して悪性腫瘍になったものを腎細胞がんといいます。
毎月発熱し、それ以外には症状がありませんでしたが、
痩せ始めてしまったため、クリニックを受診しました。
検査をしたところ、お腹に腫瘍があることがわかりました。
クリニックから他のチャリティー病院を紹介され、MRIにて腎腫瘍を指摘され、生検をされました。
病理の結果、腎細胞癌と診断され、ジャパンハートを紹介されました。
最近ジャパンハートでも生検を行い、結果を待っているところです。
結果が出てから、今後の治療方針が決定します。
レッケナちゃんは家ではいつも静かで、勉強を頑張っています。
特にクメール語の勉強が好きで、本が読みたいと言っていました。
好きな食べ物はとうもろこしとサンドイッチだそうです。
ロンヘンくん
年齢:13歳家族構成:父、祖母、叔父(2人)
病名:滑膜肉腫
若年から青壮年に好発する悪性軟部腫瘍で、腺管形成など上皮性分化を伴う腫瘍です。
悪性軟部腫瘍の5~10%程度を占め、四肢の関節近傍に多いが、
手や足、頭頚部や縦隔などにも発生し、まれに腎や肺などの臓器からも発生します。
2年前にお腹に小さな腫瘍ができていることに気が付き、
プノンペンの他のチャリティー病院を受診しました。
そこで手術を行い、1週間ほど入院をしましたが、フォローアップがなく、
3か月後にまた腫瘍ができてしまいました。
しかし、お金がなかったため、もう一度病院に行くことができず、腫瘍が大きくなってきてしまいました。
その後も病院に行き、2度目の生検の結果、滑膜肉腫と診断され、ジャパンハートを紹介されました。
化学療法を1度終えました。
化学療法後、腫瘍が小さくなったところで手術を行う予定です。
ロンヘンくんはサッカーとバレーボールが好きで、学校でよくしていたそうです。
まだ来たばかりで慣れないのか表情が硬いですが、
時々見せてくれる笑顔が素敵な男の子です。
ダラくん
年齢:12歳家族構成:父、母、弟、叔父、叔母
病名:腎芽腫
小児三大固形悪性腫瘍(他に神経芽腫と肝芽腫があります)のひとつです。
小児の腎臓に発生する代表的な悪性腫瘍で、小児の腎腫瘍の90%は腎芽腫(ウィルムス腫瘍)です。
幼児に多く、様々な奇形や多くの症候群に出現することがあります。
初めは腹痛でクリニックを受診し、エコーを行ったところ、腫瘍があると言われました。
しかし、そのクリニックでは診ることができないため、
シェムリアップのチャリティー病院を紹介され、生検を行った結果、がんであることがわかり、
化学療法を6回行った後手術を行いました。
95%腫瘍を取ることができましたが、血管が近かったため、5%は取ることができず、
国立病院での放射線治療を勧められました。
しかし、お金がなかったため、ジャパンハートを紹介されました。
ジャパンハートでは腎芽腫の化学療法を開始し、
腫瘍が縮小したのちに手術と放射線治療を予定しています。
ダラくんは自転車に乗ることとパンが好きだそうです。
手を振ったら笑顔で手を振り返してくれる明るい男の子です。
モニーロアくん
年齢:6か月家族構成:父、母、兄
病名:右大腿膿瘍
限局された組織間隙に膿が貯留した状態で、通常は細菌感染によって引き起こされます。
生まれたばかりでワクチンを接種したあとに右大腿にでこぼこの腫瘍ができ、
ワクチンを打ったヘルスセンターを受診しました。
医師からは特に問題はなく、腫瘍を触らずにしておけばよい、と薬を処方されたのみでした。
しかし、薬を服用しても症状に変化はありませんでした。
ジャパンハートの近くに住んでいるため、ジャパンハートに来ました。
大腿部の膿瘍に対して抗生剤投与を開始し、切開排膿も実施しました。
モニーロアくんはお母さんに高い高いをされるととても喜びます。
生まれてまだ6か月でとても可愛く癒しの存在です。
ジャスミちゃん
年齢:6歳家族構成:父、母
病名:血管腫
血管腫とは「赤あざ」と呼ばれる血管の異常で、
血管が拡張したり増殖したりすることによってできる良性腫瘍です。
生まれつきあざがあり、小さいときに複数の病院を受診しましたが、
生まれつきであるため、問題はないと言われました。
形成の手術があることをFacebookの投稿を見て知り、
将来あざが大きくなってしまったら心配であるため、ジャパンハートを受診しました。
形成外科医により手術が行われました。
ジャスミちゃんは絵を描くことが大好きだそうです。
初対面でもたくさん話しかけてくれ、
インタビュー中も自分のことについてたくさん話してくれました。
その他の命を救われた患者さん
今月当院での治療により、命を救うことができた患者さんは
前頁まででご紹介した他に
31名いらっしゃいます。
お名前、疾患名等は次の通りです。
名前 | 年齢 | 性別 | 疾患名 | |
---|---|---|---|---|
1 | チュンエアンくん | 7歳 | 男 | 扁桃肥大 |
2 | ソクナちゃん | 8歳 | 女 | 両扁桃肥大 |
3 | リトピセスくん | 4歳 | 男 | 両扁桃肥大 |
4 | ソワンラタナくん | 6歳 | 男 | 扁桃肥大 |
5 | キムハックくん | 12歳 | 男 | 両扁桃肥大 |
6 | テッダラくん | 14歳 | 男 | 慢性扁桃炎 |
7 | ヴィサルくん | 9歳 | 男 | 扁桃肥大 |
8 | パッチャラちゃん | 10歳 | 女 | 扁桃肥大 |
9 | ソカセッドくん | 6歳 | 男 | 両扁桃肥大 |
10 | リザちゃん | 6歳 | 女 | 扁桃肥大 |
11 | ソダくん | 14歳 | 男 | 右鼠径ヘルニア |
12 | フェーロムくん | 7歳 | 男 | 右陰嚢水腫 |
13 | サリエムくん | 7歳 | 男 | 右陰嚢水腫 |
14 | セイハくん | 3歳 | 男 | 左頬腫瘤 |
15 | ダラユッくん | 4歳 | 男 | 包茎 |
16 | ソクヘンちゃん | 13歳 | 女 | 甲状舌管嚢胞 |
17 | サムナンくん | 3歳 | 男 | 包茎 |
18 | リーホアくん | 7歳 | 男 | 左陰嚢水腫 |
19 | チェンダちゃん | 14歳 | 女 | 左乳房腫瘍 |
20 | ラタナくん | 8歳 | 男 | 顔面血管腫 |
21 | モリオリーちゃん | 7歳 | 女 | 右手多指症 |
22 | ジャスミちゃん | 6歳 | 女 | 血管腫 |
23 | ティティくん | 6ヶ月 | 男 | 左停留睾丸/左鼠径ヘルニア |
24 | ラヴァくん | 2歳 | 男 | 右鼠径ヘルニア |
25 | ヴァニアくん | 8歳 | 男 | 多発性血管腫 |
26 | ダラくん | 12歳 | 男 | 腎芽腫 |
27 | リザくん | 6歳 | 男 | 扁桃肥大 |
28 | ロンヘンくん | 13歳 | 男 | 滑膜肉腫 |
29 | モニーロアくん | 6ヶ月 | 男 | 右大腿部膿瘍 |
30 | ピセスくん | 14歳 | 男 | 蜂窩織炎 |
31 | リアクサちゃん | 3歳 | 女 | 足指巨指症 |