一般財団法人 阿部 亮 財団

小児病棟の子どもたち向けにオープンホスピタルを行いました。

ジャパンハートから活動報告が届きました

小児病棟の子どもたち向けに
オープンホスピタルを行いました。

今月の活動トピック

7月29日から8月2日までと、
11日から14日までの2度ジャパンハートの
最高顧問・𠮷岡秀人がカンボジア入りし、
小児がんを含む計59件の手術活動が行われました。
手術が行われた子どもたちは術後、
元気に走ったり、満面の笑みを向けてくれるようになりました。
今月は医療学生ツアーが2回行われました。
各回とも医学生、看護学生、薬学生
あわせて10名が参加しました。
外来やオペ室の見学や、
患者さんとの触れ合いを経験し、
神白院⾧との座談会では
たくさんの質問が飛び交っていました。
グローバル人材開発コースの日本人看護師2名、
助産師2名が1年間、
⾧期ボランティアの近藤医師が
半年間のカンボジアでの活動を終え、
日本に帰国しました。
ジャパンハート以外のカンボジアの病院でも
活躍されていました。
おつかれさまでした!
​ 骨肉腫という小児がんになってしまい、
大好きなメイクをする機会がなくなってしまった
シナちゃんにメイクをしてもらいました。
顔にキラキラのシールを貼って、
小さな子たちも興味津々な様子でした。
フォトフレームを作成して
皆で記念撮影を楽しむ姿も見られました。
16日に日本から⾧期ボランティア医師近藤先生の
ご友人のマジシャンが来てくださり、
マジックイベントを行いました。
小児がんの子どもたち向けだけではなく、
成人の患者さんや
スタッフに向けても実施して下さり、
皆とても興味津々で、
驚きと笑いが絶えない時間でした。
小児病棟の子どもたち向けに
オープンホスピタル(病院お仕事体験)を
行いました。
子どもたちが体験したのは
「医者」「看護師」「薬剤師」「検査技師」
の4つの職業です。
スクラブを着て、聴診器をかけて、
される側ではなくする側となった子どもたちは、
とても楽しそうでした。

今月の活動実績 まとめ

救われた命 累計147名 

  • 例年と比べ、非常に多くの患者さんがジャパンハートの病院にたどり着いており、既に昨年度よりも150%ほどの増加率を記録しています。
  • 特に8月は多くの患者さんがジャパンハートで治療を受けることができました。




がん新規入院患者数 累計20名 

  • 小児がんの新規入院数は昨年に比べると少ない人数となりました。
    他のチャリティ病院でも小児がんの治療を開始したことが一つの理由と考えられますが、
    引き続き他院では対応のできない患者さんの紹介はいただいています。
  • 現在は紹介数も落ち着き、ほぼ一定のペースで患者さんが入院してきているので、
    以前よりもひとりひとりの患者さんの対応に時間を使うことができています。




外来診療数 347名

  • 小児外来数は、今年度は高い水準を維持することができております。
  • 8月は7月に引き続き、ジャパンハート最高顧問の𠮷岡秀人による手術活動が2度行われ、外来での診察も多数行われました。




 

小児入院患者数 44名

  • 直近1年間の中では最も多くの入院患者数を記録しました。
  • 小児がんの入院数を一定のペースで受け入れられているうえに、
    他の疾患の患者さんについても多くの治療を行うことができています。




小児手術件数  34件

  • 今月は小児がんの手術数は少なかったですが、
    その他の疾患に関して前月の倍近く手術を行うことができました。
  • 手術待ちの小児患者も多くいるため、できる限り多くの手術を行えるように調整を進めています。




シナくん

年齢:14歳
家族構成:父、母、姉(2人)、弟
病名:右肩骨肉腫
骨肉腫とは、骨にできる悪性腫瘍の一種です。
骨肉腫が発生している場所の痛みや腫れが主に出ます。
痛みや腫れ以外の症状が現れる場合や無症状の場合もあります。
治療方法は抗がん剤治療と手術(外科治療)からなります。

年の3月頃に運動をしていた際に肩にに痛みを感じ、薬局で痛み止めを買って服用していました。
しかし、痛みが治まらず、シェムリアップのチャリティー病院を受診し、
MRIで右肩の骨腫瘍を指摘され、生検の結果、骨肉腫と診断されました。
プノンペンの他のチャリティー病院を紹介されましたが、そこでは治療ができなかったため、
ジャパンハートを紹介されました。

骨肉腫に対する化学療法を開始して、腫瘍の縮小を図ります。

シナくんは、お魚釣りをすることが好きだそうです。
また、本を読むことや数学の勉強をすることが好きで、教育の勉強がしたいそうです。



チェンインちゃん

年齢:3歳
家族構成:父、母、姉(2人)
病名:神経芽腫
神経の細胞にできるがんです。
小児期にできる腫瘍の中で白血病、脳腫瘍についで多い病気です。
特に、5歳以下の子どもの発症率が高いとされています。

今年の6月におしっこが出なかったため、コンポンチャム州の大きな病院を受診したところ、
腎臓に炎症があると言われ、シェムリアップのチャリティー病院を紹介されました。
そこでCTとMRIを撮ったところ、お腹に腫瘍があると言われ、生検を行いました。
生検の結果、神経芽腫と判明し、プノンペンのチャリティー病院に紹介されました。
そこでは治療ができなかったため、ジャパンハートを紹介されました。

尿にばい菌が入って熱が出ていたため、抗生剤の治療を開始しています。
感染が落ち着いたら神経芽腫の治療を開始する予定です。

チェンインちゃんはリップを塗ってメイクをして遊ぶことが好きだそうです。
食べ物はランブータンとぬんぱん(カンボジアで一般的な、フランスパンのようなパン)が好きだそうです。



ユリちゃん

年齢:9歳
家族構成:父、母、姉(2人)、弟
病名:左腎細胞がん
腎臓にできるがんのうち、近位尿細管に由来する悪性腫瘍です。
腎細胞がんは放射線や抗がん剤に抵抗性を示すため、手術療法が治療の基本となります。

今年の5月ごろ腹痛が1週間ほど続き、近所のクリニックを2か所受診しました。
腹部のエコーを撮ったところ、どちらクリニックでも左腎腫瘍を指摘され、
チャリティー病院を紹介されました。
そこで腎細胞がんと診断され、MRIとCT検査を実施したところ、
今度は肺転移の疑いがあるということでジャパンハートを紹介されました。

8月には当院で左腎の摘出手術とリンパ節の生体検査を行いました。
肺への転移は認められなかったため、今後は外来診療にてフォローアップを行っていく予定です。

きれい好きな性格だそうで、家の片づけをするのが好きだと教えてくれました。



その他の命を救われた患者さん

今月当院での治療により、
命を救うことができた患者さんは
前頁まででご紹介した他に
31名いらっしゃいます。
お名前、疾患名等は次の通りです。
名前 年齢 性別 疾患名
1 ピサイくん 2歳 尿道下裂
2 チェトラくん 4歳 右陰嚢水腫
3 ペアリットくん 5歳 右陰嚢水腫
4 スフィくん 6歳 右陰嚢水腫
5 ティラくん 4歳 右陰嚢水腫
6 セレイくん 8歳 右陰嚢水腫
7 ダラくん 7歳 右陰嚢水腫
8 カカダくん 7歳 右鼠径ヘルニア
9 ダラくん 6歳 包茎
10 タッチくん 14歳 右鼠径ヘルニア
11 ラユくん 6歳 右鼠径ヘルニア
12 トラくん 6歳 舌下腺管
13 ロタメアリアちゃん 4歳 子宮頸嚢胞
14 プティリーチくん 3歳 左鼠径ヘルニア
15 コエムヘンくん 9歳 右鼠径ヘルニア
16 リティくん 8歳 甲状舌管嚢胞
17 チャアヌくん 1歳 右足底腫瘍
18 ユリちゃん 9歳 腎細胞がん
19 ビチカくん 8歳 右鼠径ヘルニア
20 チャンダヌーくん 6歳 包茎
21 ペトラくん 6歳 右停留精巣
22 チャンタくん 7歳 左鼠径ヘルニア
23 カカダくん 8歳 右陰嚢水腫
24 ニムくん 10歳 包茎
25 ペランくん 7歳 右陰嚢水腫
26 サリンくん 10歳 右陰嚢水腫
27 パニャくん 8歳 右鼠径ヘルニア
28 ナロアくん 6歳 右陰嚢水腫
29 チャンナちゃん 10歳 左鼠径ヘルニア
30 シナくん 14歳 右肩骨肉腫

今月の救われた命

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