一般財団法人 阿部 亮 財団

献血イベントを実施しました。

ジャパンハートから活動報告が届きました

献血イベントを実施しました。

今月の活動トピック

2日から6日まで
ジャパンハートの最高顧問・𠮷岡秀人医師が
カンボジア入りし、小児がんを含む
計26件の手術活動が行われました。
手術活動期間中には、吉岡医師と触れ合った
子どもたちの楽しそうな様子が見られました。
9日から12日までジャパンハートの認定医で
乳腺外科医の堀医師がお越しくださり、
計8件の手術をしていただきました。
近頃はカンボジア人医師の
成長を感じてくださっており、
今回も執刀をカンボジア人医師に
任せている様子が見られました。
次回は来年2月にお越しいただく予定です。
7日に献血イベントを実施しました。
小児がん治療や手術を行うために
必要な血液を集めるため、
定期的に献血イベントを開催しております。
今回の献血イベントでは
62パック集めることができました。
平日の開催でしたが、
たくさんの方が献血をしてくださいました。
ご協力ありがとうございました。
​ 長期ボランティアの入澤医師が日本に帰国しました。
7月から約4カ月カンボジアで活動され、
小児病棟でのイベントに
積極的に参加するだけでなく、
自らイベントの企画・運営もしてくださいました。
活動おつかれさまでした!
22日から27日までジャパンハート認定医で
消化器外科の河内順医師がお越しくださり、
ジャパンハートこども医療センターだけでなく、
地方の病院でも手術活動が行われました。
当院では6件、地方病院では14件、
合計20件の手術をしていただきました。
28日にソーシャルコンパスさんによる
アートのワークショップが行われました。
今回はカラー粘土で動物の
クレイアニメを作ってみました。
一色だけではなく複数の色を組み合わせて
自分の好きな動物を作っていて、
クオリティの高いものが完成しました!

今月の活動実績 まとめ

救われた命 累計230名 

  • 月ごとに人数が大きく上下することもあまりなく、人数の面では高い水準を維持することができており、
    昨年度よりも150%を超える増加率を記録し続けることができております。




がん新規入院患者数 累計38名 

  • プノンペンの大きなチャリティ病院が小児がんの治療を開始してから約1年が経過し、
    昨年度に比べると人数自体は減少しておりますが、引き続き他院では対応ので きない症状の患者さんの紹介はいただいています。
  • ほぼ一定のペースで患者さんが入院してきており、当院の医療者もひとりひとりの患者さんの対応に時間を使うことができています。




外来診療数 294名

  • 先月に比べると月単位での患者数は減少しましたが、年度全体で見ると高い水準を維持することができております。
    昨年度の同じ時期に比べて、10%程度数を伸ばすことができております。




 

小児入院患者数 41名

  • 昨年度の累計と比較しても、入院数は高い水準を維持することができており、11月時点で2倍近くの入院患者さんを 受け入れることができております。
  • 今月は、先月に引き続き小児がんの再入院が多い月となりました。
    多くの患者さんを診るだけではなく、一人一人の患者さんのケアにも時間を使うことができています。




小児手術件数  24件

  • 昨年度の累計と比較すると、3割ほど手術数を増やすことができていおります。
  • それでも、手術待ちの小児患者は数多くいらっしゃるので、できる限り多くの手術を行えるように引き続き調整を進めています。




ピセットくん

年齢:15歳
家族構成:父、母、妹(2人)
病名:骨盤ユーイング肉腫
Ewing肉腫 (Ewing Sarcoma)は、主に小児から若年成人に多く発症する骨軟部肉腫です。
治療は、全身抗がん剤治療、手術療法、放射線治療を含めた集学的治療が行われます。

2年前からお尻に痛みがありましたが、生活に支障がなかったため、病院には行きませんでした。
しかし、最近歩けないほどの痛みになり、シェムリアップの小児病 院を受診しました。
そこでは血管が狭くなっているから運動をして下さいと言われ 、薬を処方されました。
ただ、それでもよくならなかったため、クリニックを受診し、CTやレントゲンを撮りましたが、
結果がはっきりとわからず、大きな病院を受診してくださいと言われました。

画像検査の結果、左骨盤に腫瘍がありました。生検を実施したところ、ユーイング肉腫と判明しました。
抗がん剤開始後は痛みが良くなり、歩けるようになっています。

ピセットくんはいつもお母さんがやっている果物の販売のお手伝いをしている優しい子だそうです。
インタビュー中も笑顔をたくさん向けてくれた素敵な男の子です。



ラユくん

年齢:6歳
家族構成:父、母、弟
病名:ホジキンリンパ腫リンパ組織を構成している細胞ががん化してリンパ節で増え、しこりをつくる血液のがんです。
首のリンパ節に発生することが多く、抗がん剤治療や放射線治療を行います。

最初は歯の痛みと首の張りがあり、薬局で薬を購入し、飲んでいましたが、痛みが治まりませんでした。
そのため、プノンペンのチャリティー病院を受診し、
採血や エコー、CTなどの検査を行った結果、リンパ節の結核であると言われました。
薬を処方されましたが、病状に変化はなかったため、ジャパンハートを紹介されました。

生検の結果、ホジキンリンパ腫と判明し、抗がん剤治療を開始しています。

ラユくんはいつも学校が終わった後には弟と一緒に遊んでいるそうです。
痛みが今も治まっておらず、泣いてしまっていました。



リナちゃん

年齢:11歳
家族構成:父、母、弟、妹
病名:右大腿骨肉腫 骨肉腫とは、骨にできる悪性腫瘍の一種です。
骨肉腫が発生している場所の痛みや腫れが主に出ます。
痛みや腫れ以外の症状が現れる場合や無症状の場合もあります。
治療方法は抗がん剤治療と手術(外科治療)からなります。

はじめは膝の痛みと腫れがありましたが、生活に支障はなかったため、病院には行きませんでした。
その2カ月後に家の隣の水を貯めているところで足を洗おうとしたら滑って転び、骨折をしてしまいました。
チャリティー病院を受診しましたが、 腫れがあることから、骨折の治療ではなく、生検を行いました。
その結果、悪性であることがわかったため、ジャパンハートを紹介されました。

骨肉腫に対して抗がん剤治療を開始し、縮小後に手術を行う予定です。

リナちゃんはスープと具入りのおかゆが好きだそうです。
また、お化粧も好きで、インタビュー中には可愛い笑顔をたくさん見せてくれました。



ビサールくん

年齢:7歳
家族構成:父、母、兄(2人)、姉(3人)
病名:頸部腫瘤・膿瘍

最初は発熱と鼻水の症状があり、その後首の腫れも出てきました。
クリニックを受診し、点滴をしましたが、よくなりませんでした。
そのため、ジャパンハートを受診しました。

生検を行い、結果を待っているところです。

ビサールくんは車のおもちゃで遊ぶことが好きだそうです。
恥ずかしがり屋なようですが、ずっとにこにこしていてこちらも自然と笑顔になります。



チャイヤポアくん

年齢:1歳
家族構成:父、母
病名:リンパ腫
リンパ腫とは血液がんの1つで、白血球の中のリンパ球ががん化したものです。
リンパ系の組織や臓器は全身にあるため、リンパ腫は全身の部位で発生する可能性があります。

はじめは陰部に腫れがあり、しばらくしてから発熱と鼠経部にも腫れがでてきました。
プノンペンの小児病院を受診し、手術と生検を行った結果、リンパのがんであると言われました。
手術をしてもまた腫れが鼠経部と首にも出てきて、プノンペンのチャリティー病院を紹介されました。
そこでまた生検を行い、そこでは筋肉の癌であると言われました。
その後、ジャパンハートを紹介されました。

骨髄検査で腫瘍細胞を認め、リンパ腫から急性白血病に移行したと判断し、
ステロイドによる治療を開始しています。

チャイヤポアくんは車のおもちゃで遊ぶことや、いとことボールで遊ぶことが好きだそうです。



ダリカちゃん

年齢:2歳
家族構成:父、母、姉、祖父、叔母
病名:膣原発横紋筋肉腫
横紋筋肉腫は、身体の軟部組織、通常は筋肉に発生する癌性腫瘍です。
頭、首、膀 胱、膣、腕、脚、体幹など、体のあらゆる部位に発生する可能性があります。
横紋筋肉腫の細胞は成長が早く、体の他の部分に広がる(転移する)ことがあります。

生後4か月ほどから膣がかゆくなり、皮膚が剥けてしまい、
薬を塗ったところよくなったため、病院には行きませんでした。
その後、母のいとこが確認し、気になったため、シェムリアップの小児病院を受診しました。
生検を行い、その結果、筋肉 のがんであると言われました。
その病院には抗がん剤などがなかったため、ジャパンハートが紹介されました。

抗がん剤治療にて治癒を目指します。

ダリカちゃんはおもちゃや滑り台で遊ぶことが好きだそうです。



リライヘンくん

年齢:2歳
家族構成:父、母
病名:後縦隔原発神経節芽腫
神経節芽腫は神経芽腫神経堤由来の交感神経系の組織である副腎髄質や交感神経幹から発生します。
強力な集学的治療を行っても生存率30~40%の難治例まで様々な症例が存在します。

風邪をひいてしまい、息苦しくなってしまったため、シェムリアップの小児病院を受診しました。
肺炎と言われ薬を処方されましたが、治らず発熱や鼻水、息苦しさなどに変化はありませんでした。
そのため、同じ病院でCTやレントゲンの検査を行ったところ、
背骨のところに腫瘍があり、肺が圧迫されていると言われました。
生検を行い、その結果、リンパ節のがんであると言われました。
その病院では治療ができなかったため、ジャパンハートが紹介されました。

MRIで転移の有無を確認した後に、抗がん剤治療を開始する予定です。

リライヘンくんは車のおもちゃで遊ぶことが好きだそうです。
病院の環境に慣れていないのか、ずっと泣いてしまっていました。



その他の命を救われた患者さん

今月当院での治療により、
命を救うことができた患者さんは
前頁まででご紹介した他に
27名いらっしゃいます。
お名前、疾患名等は次の通りです。
名前 年齢 性別 疾患名
1 ピークトラくん 2歳 鼠径ヘルニア
2 ビサールくん 7歳 頸部腫瘤・膿瘍
3 リナちゃん 11歳 遠位大腿骨骨肉腫
4 チャノナちゃん 5歳 低酸素性脳損傷
5 ピセットくん 15歳 臀部腫瘍
6 ヨネスくん 14歳 陰嚢水腫
7 ビチェカくん 9歳 包茎
8 ソマリナちゃん 3歳 舌損傷
9 ビチャイくん 4歳 陰嚢水腫
10 ピサールくん 6歳 陰嚢水腫
11 ラタナくん 10歳 鼠径ヘルニア
12 パンニャくん 11歳 手動脈瘤
13 チェトラくん 2歳 包茎
14 キムシィちゃん 5歳 甲状舌管嚢胞
15 ラユくん 6歳 Tリンパ芽球性リンパ腫
16 メンリーくん 3歳 陰嚢水腫
17 ソクレイくん 12歳 陰嚢水腫
18 カロナくん 9歳 包茎
19 ソパールくん 11カ月 肺炎
20 ポンルーくん 11歳 鼠径ヘルニア
21 ラタくん 1歳 包茎
22 シブマイちゃん 12歳 乳腺腫瘤
23 チャイヤポアくん 1歳 リンパ腫
24 ダリカちゃん 2歳 膣周囲の横紋筋肉腫
25 リライヘンくん 2歳 神経節神経腫
26 ロタくん 7歳 包茎
27 ポンルーくん 9歳 停留精巣

今月の救われた命

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