ジャパンハートこども医療センターで一年間にわたり活動してきた看護師3名が、任期を終えました。
ジャパンハートから活動報告が届きました
ジャパンハートこども医療センターで一年間にわたり活動してきた看護師3名が、任期を終えました。
今月の活動トピック

沖縄美ら海水族館さんの協力があり、特別な遠隔授業を実施しました。
今回は、タツノオトシゴ、チンアナゴといったユニークな海の生き物たちを紹介していただきました。
小さな生き物たちが持つ驚きの特徴や生態を学び、海の世界への関心がさらに深まる貴重な時間となりました。
今回は、タツノオトシゴ、チンアナゴといったユニークな海の生き物たちを紹介していただきました。
小さな生き物たちが持つ驚きの特徴や生態を学び、海の世界への関心がさらに深まる貴重な時間となりました。

16日に献血イベントが行われ、24人の方にご参加いただきました。
多くの方々の善意が集まり、貴重な血液が医療を必要とする人々へ届けられます。
多くの方々の善意が集まり、貴重な血液が医療を必要とする人々へ届けられます。

ジャパンハートこども医療センターで一年間にわたり活動してきた看護師3名が、任期を終えました。
医療現場でのサポートやスタッフとの交流を通じて、多くの人々と絆を築いた彼女らの旅立ちに、日本人スタッフだけでなく、カンボジア人スタッフも涙を流しながら別れを惜しみました。
医療現場でのサポートやスタッフとの交流を通じて、多くの人々と絆を築いた彼女らの旅立ちに、日本人スタッフだけでなく、カンボジア人スタッフも涙を流しながら別れを惜しみました。

看護師・助産師の 3名が、新たにカンボジアでの 1年間の活動をスタートしました。
言葉の壁に苦戦しながらも、現地スタッフと協力し、すでにチームに溶け込んでいます。
日々の診療やケアを通じて経験を積み、現場での活躍の幅を広げています。
言葉の壁に苦戦しながらも、現地スタッフと協力し、すでにチームに溶け込んでいます。
日々の診療やケアを通じて経験を積み、現場での活躍の幅を広げています。

小児外科医の中原先生が2月22日から25日までの4日間、当院を訪れ、集中的な治療活動を行いました。
限られた時間の中で最大限の治療を届けるべく、医療スタッフが一丸となり、懸命に取り組みました。
限られた時間の中で最大限の治療を届けるべく、医療スタッフが一丸となり、懸命に取り組みました。

ジャパンハートで1年間活動したインターン2名が、この2月で任期を終えました。
カンボジア人スタッフや患者さんとの交流、医療現場での貴重な経験を通じて、多くの学びを胸に、新たな一歩を踏み出しました。
カンボジア人スタッフや患者さんとの交流、医療現場での貴重な経験を通じて、多くの学びを胸に、新たな一歩を踏み出しました。
今月の活動実績 まとめ
救われた命 累計308名
- 2月長年にわたって活動を支援してくださっている国立病院機構岡山医療センターの小児外科医長、中原康雄先生による手術活動が行われました。

がん新規入院患者数 累計59名
- 2月のがん新規入院患者数は10名でした。
- カンボジア国内で最大の小児チャリティー病院も新たに小児の固形腫瘍治療を開始して約一年が経過しており、引き続き国内の他医療機関との連携を強化していきます。

外来診療数 311名
- 2月も引き続き月間300人余りの小児患者さんが当院を受診しました。
- 引き続きより多くの方に当院のことを知っていただけるよう努めてまいります。

小児入院患者数 32名
- 2月鼠径ヘルニアや泌尿器疾患の患者さんを中心に受け入れました。

小児手術件数 29件
- 2月国立病院機構岡山医療センターの小児外科医長、中原先生による小児がん手術を含む集中的な手術活動を実施しました。

ヴァユーくん

家族構成:父、母、息子
病名:神経芽腫
神経の細胞にできるがんです。
小児期にできる腫瘍の中で白血病、脳腫瘍についで多い病気です。
特に、5歳以下の子どもの発症率が高いとされています。
当初、本人に腹痛の症状があり、塗り薬で一度は良くなりました。
ただ、2週間ほど経った頃、お腹が膨らんできたため、近くのクリニックでエコーをしたところ、食べ物が詰まっていてよく見ることができないと言われました。
そこで、プノンペンのチャリティー病院に行ったところ、腸の近くに腫瘍があることが分かり、腫瘍の生体検査が実施されました。
病理の結果、神経芽腫と診断され、当院に紹介されました。
ジャパンハートでは神経芽腫に対する抗がん剤治療を開始し、一時的にむくみの症状が強くなったものの、腫瘍が小さくなって徐々に元気になっています。
3ヶ月間の抗がん剤治療で 腫瘍を縮小させて手術や放射線治療につなげる予定です。
ヴァユーくんはおとなしい性格で、あまりたくさんお話しないそうです。
車のおもちゃで遊ぶことが大好きで、好き嫌いなく何でも食べることができるそうです。
アダムくん(1月)

家族構成:父、母、祖母、弟2人
病名: 上咽頭癌 頸部悪性腫瘍は、首の組織や臓器に発生する悪性の腫瘍です。
この腫瘍は、主に咽頭 (のど)、喉頭(声帯を含む部分)、甲状腺、唾液腺、リンパ節などの部位に生じます。
また、頸部悪性腫瘍、神経、血管、筋肉、皮膚、また骨組織にも浸潤することがあります。
ある日、首にこぶのようなものを見つけ、徐々に大きくなっていったため、クンダポッパ病院を受診しました。
生体検査の結果、上咽頭癌と診断され、ジャパンハートに紹介となりました。
アダムくんは首の腫瘍が大きくなって呼吸が苦しくなってきていたため、当院で気管切開をして気道を確保しました。
抗がん剤治療の開始後腫瘍が縮小したため、気管切開を閉じ ることができています。
今後も抗がん剤治療を継続し、放射線治療も併用して治癒を目指します。
アダムくんはサッカーやバレーボールが大好きな元気な男の子です。
しかし、おばあちゃん曰く、普段はおとなしく無口な性格だそう。
病気と向き合いながら、彼のやさしさが周囲を温かくしています。
レイラちゃん(再)

家族構成:父、母
病名:仙尾部胚細胞腫瘍( Sacrococcygeal GCT)
仙尾部胚細胞腫瘍( GCT)は、お尻の下の「仙骨(せんこつ)」と「尾骨(びこつ)」の周辺 にできる腫瘍です。
特に新生児や乳幼児に多く発生し、女の子に多い傾向があります。
生後8か月のとき、便が出にくくなり、発熱とともにお尻の腫れが見られるようになりました。
両親は心配になり、プノンペン小児科病院を受診しましたが、病名は分かりませんでした。
画像検査で仙骨部分の腫瘍を指摘され、胚細胞腫瘍疑いにて当院に紹介となりました。
ジャパンハートで抗がん剤治療、手術を行い、1歳の時に元気になって退院しました。
しかし、がんは治ったものの、腫瘍による圧迫が原因で膀胱尿管逆流と水腎症が残ってしまい、今回、尿路感染症になったため入院となりました。
抗生剤開始後熱が下がり元気になっています。
また尿路感染症を繰り返さないためにも、膀胱尿管逆流の手術を検討しています。
性格は明るく、いつも笑顔を絶やしません。
おままごとが大好きで、病室でも楽しそうに遊んでいます。
好物はすっぱいマンゴー。
治療を乗り越え、元気いっぱいに遊べる日を待ち望んでいます。
リーヘンくん

家族構成:父、母
病名: 傍精巣横紋筋肉腫
傍精巣横紋筋肉腫 (精巣傍 RMS)、精巣(睾丸)の周囲にできる「横紋筋肉腫 (Rhabdomyosarcoma)」という悪性腫瘍(がん)の一種です。
この腫瘍は、筋肉の細胞が異常に増殖することで発生し、特に小児や若年層( 2~10歳の男の子)に多く見られます。
生後9か月のとき、恥骨のあたりにできものができ、コンタック病院を受診しました。
1歳2か月のとき、「膿がたまった膿瘍」と診断され、2度の切開手術を受けました。
7日間入院し、1か月後に再診の予定でしたが、病院に戻らずにいるうちに、できものはさらに大きくなっていきました。
その後、ベトナムの病院で検査を受け、がんと診断。
ベトナムの病院で抗がん剤治療を4回行いましたが、治療費が尽き、ジャパンハートこども医療センターに来ました。
当院でも生体検査を実施し、病理の結果、横紋筋肉腫であったため、抗がん剤治療を開始しています。
39週間の抗がん剤治療、放射線治療もしくは手術を実施して治癒を目指します。
リーヘンくんは元気いっぱいのいたずらっ子で、毎日おもちゃで遊ぶのが大好きです。
レケナちゃん

家族構成:父、母、弟、妹
病名:腎細胞がん
腎細胞がん( RCC)は、腎臓にできる悪性腫瘍の一種です。
腎臓は血液をろ過し、尿を作る働きを持つ臓器で、背中の左右に1つずつあります。
RCCは主に腎臓の内部にある細胞が異常増殖することで発生します。
最初は特に症状がありませんでしたが、発熱をきっかけに近くのクリニックを受診しました。
診察の結果、左のお腹の腫れが見つかり、すぐにクンタボパ病院へ。
画像検査にて巨大な腎腫瘍と肺転 移を指摘され、ジャパンハートに紹介となりました。
当院で腫瘍の生検(生体検査)を実施したところ、病理の結果腎細胞がんでした。
腫瘍が大きく転移もあるため、まずスニチニブという分子標的薬の内服を開始しました。
外来通 院で内服を継続しましたが、6ヶ月後も腫瘍のサイズは変わらないため、日本から渡航予定の小児外科の中原医師と相談し、手術でお腹の腫瘍を摘出する方針となりました。
12時間以上におよぶ手術でようやく2キロの左腎腫瘍とリンパ節転移を摘出しています。
手術後の 経過は良好であり、分子標的薬を継続しながら、今後肺転移部分の手術も考えています。
レケナちゃんは勉強が好きで、「退院したらすぐに学校へ行きたい」と嬉しそうに話していました。
その他の命を救われた患者さん
今月当院での治療により、命を救うことができた患者さんは
前頁まででご紹介した他に
24名いらっしゃいます。
お名前、疾患名等は次の通りです。
名前 | 年齢 | 性別 | 疾患名 | |
---|---|---|---|---|
1 | リヘンくん | 1歳 | 男 | 傍精巣横紋筋肉腫 |
2 | ソヴァンナラックくん | 4歳 | 男 | 膀胱外反症 |
3 | ピアロムくん | 10歳 | 男 | 尿道下裂 |
4 | ソファルくん | 11カ月 | 男 | 腸炎 |
5 | スンナリ―ちゃん | 10歳 | 女 | 正中頸嚢胞 |
6 | サンバットくん | 9歳 | 男 | 左かかとの腫瘤 |
7 | リオンくん | 10歳 | 男 | 包茎 |
8 | リッチンくん | 3歳 | 男 | 細菌性咽頭炎 |
9 | エヴィンくん | 4歳 | 男 | 右陰嚢水腫 |
10 | ラティナくん | 7歳 | 男 | 軟性線維腫 |
11 | メンリアンくん | 4歳 | 男 | 左停留精巣 |
12 | ルンくん | 3歳 | 男 | 右陰嚢水腫 |
13 | スレイモムちゃん | 11歳 | 女 | 左大腿部ケロイド |
14 | ヘンパイくん | 8歳 | 男 | 左停留精巣 |
15 | ソフィーくん | 8歳 | 男 | 右鼠径部の腫瘤 |
16 | レケナちゃん | 4歳 | 女 | 右鼠径ヘルニア |
17 | ダロくん | 4歳 | 男 | 左停留精巣 |
18 | チャンヴァユくん | 10歳 | 男 | 左停留精巣 |
19 | ボナくん | 12歳 | 男 | 右大腿部異物 |
20 | チェトラくん | 3歳 | 男 | 左陰嚢水腫 |
21 | ヴィリアックくん | 2歳 | 男 | 右陰嚢水腫 / 包茎 |
22 | セラくん | 3歳 | 男 | 右鼠径ヘルニア |
23 | ソクロエットくん | 4歳 | 男 | 包茎 |
24 | チボーンくん | 5歳 | 男 | 包茎 |
今月の救われた命

