一般財団法人 阿部 亮 財団

小児・成人患者の口腔チェックをしていただきました。

ジャパンハートから活動報告が届きました

小児・成人患者の口腔チェックをしていただきました。

今月の活動トピック

9月25日、26日に最高顧問の吉岡秀人による集中的な手術活動が実施されました。
この期間に計19件の手術が行われました。
2日間という短期間での手術活動でしたが、チーム一丸となり、多くの患者さんの手術を行うことができました。
9月3日から7日にかけて、上級指導医の青山医師チームによる集中的な手術活動が実施され、小児がん手術1件を含む合計6件の手術が行われました。
今回の活動により、患者さんにとっては高度な治療の機会が提供されただけでなく、現地の医療者にとっても多くの学びを得る貴重な機会となりました。
9月17日から19日の3日間、小児腫瘍科の七野医師が訪問しました。
滞在中は、放射線治療に伴う皮膚障害へのケアに関するレクチャーなどを通じて、現地医療従事者への知識共有を行っていただきました。
特に、新病院の開院を見据えたチーム全体のスキル向上という点で、大変有意義な機会となりました。
2025年9月より、ジャパンハートに新たに3名のスタッフが活動を開始しました。
アドミニストレーターの乙黒さん、放射線技師の辻野さん、長期学生インターンの酒井さんです。
それぞれの専門性や経験を活かし、医療活動および運営支援のさらなる充実が期待されます。
9月24日から26日の3日間、歯科医の岡本医師、蔦川医師が活動に参加しました。
小児・成人患者の口腔チェックをしていただきました。
小児患者とその保護者に対し、歯磨きに関するレクチャーも開催され、歯の大切さを楽しく知ることができる貴重な経験となりました。
10月12日に、美ら海水族館がオンラインイベントを実施して下さいました。
今回は、ウミガメの赤ちゃんや餌を食べる様子をライブで見せていただき、子どもたちは大変喜んでおりました。
子どもたちからは多くの質問が寄せられ、学びが深まる時間となりました。

今月の活動実績 まとめ

救われた命 累計217名

  • 現時点での今年度に救われた命の累計は217人となり、例年に比べても大きな数字を記録しています。
    今後も一人でも多くの命を救えるよう、尽力してまいります。




がん新規入院患者数 累計19名

  • 新規入院数は昨年とほぼ同様の数字を記録しています。
    1人でも多くの小児がん患者さんが適切な医療を受けられるように、私たちも活動を続けていきます。




外来診療数 341名

  • 小児外来数は今年度も同様、高い水準を維持することができております。
    この水準をこれから先も維持できるよう、新病院でも活動を続けてまいります。




 

小児入院患者数 62名

  • 皮膚科系疾患や、泌尿器疾患を抱えた患者さんの入院が多い月となりました。
    近年では最も多い入院患者数を記録した月となりました。




小児手術件数 46件

  • 最高顧問の吉岡医師や上級指導医の青山医師チームによる集中的な手術活動が実施されました。
    それにより近年では最も多い手術数を記録した月となりました。




サンボくん(8月)

年齢: 3歳
家族構成:父・母
病名:右下顎神経芽腫
神経の細胞にできるがんです。
小児期にできる腫瘍の中で白血病、脳腫瘍についで多い病気です。
初期の段階ではほとんどが無症状ですが、進行してくるとおなかが腫れたり、触ったときに硬いしこりが触れて分かる場合があります。

最初は首のリンパ節のように腫れが出て、痛みと発熱がありました。
薬局で薬を買って飲んでいましたが、1か月たっても効果がありませんでした。
その後、リンパ節の病気と診断され薬を続けていたものの改善が見られず、子ども病院を受診しました。
生検を行ったところ右下顎の神経芽腫とわかり、ジャパンハートを紹介されて来てくれました。

今後はまず抗がん剤を8回行い、腫瘍が小さくなったら手術をし、その後に放射線治療を行っていく予定です。

好きなことは車のおもちゃで遊ぶことで、アボカドジュースが好きだそうです。
性格は明るく、入院中もよく遊んでいます。



ソダリンちゃん

年齢: 14歳
家族構成:父・母・妹
病名:卵黄嚢腫瘍
お腹にできる、神経の細胞から発生するがんです。
病気の初期段階では、これといった症状はほとんどありませんが、進行するとお腹が腫れたり、触ると硬いしこりが感じられる場合があります。

最初の症状は腹痛と発熱で、クリニックでは胃腸炎と診断され、10日間薬を服用しました。
しかし熱が下がらず、エコー検査で腫瘍が見つかりました。
その後、プノンペンのこども病院での生検によりがんと判明。
手術で5kgの腫瘍を摘出しましたが、病床が空いていなかったため、ジャパンハートを紹介されました。

現在は抗がん剤治療を4サイクル行っており、経過を見ながら再手術の予定です。

好きな食べ物は「空芯菜炒め」。
恥ずかしそうにお母さんと目を合わせながら教えてくれました。
動画を見るのも好きだそうです。



ソティラくん

年齢: 3歳
家族構成:父・母
病名:尿道下裂
尿道下裂は、先天的に尿道の出口が陰茎の先端ではなく下側に開いている疾患です。
排尿の方向異常や陰茎の曲がりが見られることがあり、治療は幼少期に行われる手術が中心です。

最初の症状はおしっこの漏れでした。
プノンペンの病院を受診したところ、村の人がジャパンハートでヘルニアの手術を受けた経験があり、紹介を受けてジャパンハートに来てくれました。

尿道下裂の手術は一度で終わらないため、5か月後か1年後に再度手術を行う予定です。
現在は経過を見ながら治療を進めています。

好きな食べ物は魚の焼き物と卵で、車のおもちゃで遊ぶことも好きだそうです。
明るい性格で、周囲の人ともすぐに打ち解けることができます。



その他の命を救われた患者さん

今月当院での治療により、
命を救うことができた患者さんは
前頁まででご紹介した他に
478名いらっしゃいます。
お名前、疾患名等は次の通りです。
                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                   
名前年齢性別疾患名
1ラタナくん4歳霰粒腫
2トナくん4歳左指屈曲性拘縮
3メンチェンくん2歳尿道下裂
4ソティラくん3歳尿道下裂
5ミヤちゃん2歳類皮嚢腫
6ニタちゃん6歳左手血管腫
7ソピアクディーくん2歳右鼠径ヘルニア
8ベスナくん10歳静脈奇形
9ティラくん13歳右顎腫瘤
10ピセくん12歳粘液嚢胞
11スレイヤちゃん11歳左耳ケロイド
12ソナダットくん5歳包茎
13アカラくん3歳左陰嚢水腫
14チャンナイくん2歳甲状舌管嚢胞
15ソポウくん1歳右鼠径ヘルニア
16ソダリンちゃん13歳左卵巣卵黄嚢腫瘍
17バテブくん8歳包皮過長
18ウドンくん4歳右目腫瘤
19パマくん7歳右前腕腫瘤
20ソポースくん15歳左鼠径ヘルニア
21メイホンちゃん1歳右副腎神経芽腫
22サトサックくん7歳右陰嚢水腫
23ソパンハくん6歳右陰嚢水腫
24ビレアクボスくん8歳右鼠径ヘルニア
25キムモイちゃん5歳右鼠径ヘルニア
26ラティスくん7歳右鼠径ヘルニア
27ピアロットくん2歳粘液嚢胞
28ピラくん8歳デング熱
29ソリハムくん10歳右陰嚢水腫
30ボルメイちゃん8歳右鼠径ヘルニア
31カニカちゃん2歳甲状舌管嚢胞
32ダリンちゃん9歳右顎腫瘤
33ラクスメイくん4歳左陰嚢水腫
34マイちゃん4歳喘息
35ピアロムくん3歳右鼠径ヘルニア
/右停留精巣
36ダビンくん4歳右陰嚢水腫
/包茎
37ソバンナラくん7歳左鼠径ヘルニア
38サムボスくん6歳左陰嚢水腫
39ヤタちゃん5歳後頭部粉瘤
40メインちゃん5歳甲状舌管嚢胞
41マージンくん6歳右鼠径ヘルニア
42 (※)メタくん9歳右鼠径ヘルニア
/右陰嚢水腫
43マルディくん13歳尿道下裂
45ナリィちゃん7歳左殿部表皮嚢胞
46ラビィくん6歳右鼠径ヘルニア
47タリスくん11歳包茎
48ソチェタちゃん7歳口腔粘液嚢胞

今月の救われた命

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